9月の総括

 2学期以降年度末まで息つく暇がない、というのが過去2年間の印象でした。今年もその2学期が順調に進行しています。何と言ってもその冒頭にあるのは、文化祭です。9月前半のメインイベントです。文化祭が終わって2週間がたち、生徒たちは落ち着いて勉強に励んでいます。今はその授業の様子を次々と見に行っています。

 2週間前の文化祭では、校長は今年オープニングで何をやるのだろう、と生徒たちは少なからず期待していたかもしれません。私としては、今年は何をやらされるのだろうと、気が気ではありませんでした。本番1週間前の金曜日に、ダンス部3年5人組から、この曲で、この振り付けで・・・と言われた時、正直"ムリ"と思いました。Avril Lavigne の"What The Hell"という曲でした。初めて聞く曲ですが、メチャ速いのです。繰り返しがない振り付けに、全くついていけませんでした。昨年のカンナム・スタイルどころではありませんでした。ダンス部のメンバーには、紙に振付の解説を書いてもらい、3日前には動きをビデオで撮らせてもらい、パーツごとの動きの研究を始めました。動きは徐々に頭に入りましたが、スピードについていけません。木曜、金曜の夜にリハーサルを行う中、まともに踊れたことは一度もありませんでした。まさに前日の夜が勝負でした。踊る前に体育館の後ろ出入り口からダッシュして舞台に駆け上り、ダンス部5人組に合流して踊るので、息は上がってしまいます。どこかを省略しなければ、と思い、一か所手の振りを省略し、足のステップだけにしました。そして、拍子は自分で声を出してカウントすることにしました。とても複雑で、3拍目や7拍目で動きが切り替わる部分があり、数えないと再現できないのです。10代の生徒とは違います。私は50代にして初めてヒップホップに挑戦することになったのです。深夜まで練習し、朝は4時半に目が覚めたので、練習を始めましたが、その時漸くめどがついたという感じでした。本番は何とかみんなの声援の中で、ミッション・コンプリート!

 仕事の苦労とは一味違いますが、正直私にとっては、とてもプレッシャーでした。でも、生徒たちの楽しみである文化祭が盛り上がるのであれば、汗はかこうと思います。そのためには、努力を惜しまないつもりです。一生懸命努力する姿勢が、生徒たちに伝わっていればいいのですが・・・・。任務を与えられたら、何とか完遂しようとする努力、忍耐力、根性は誰にも負けないと自負しています。これらは前職で鍛えられました。校長初年度、ウェットスーツを着ての海猿といい、2年目のカンナム・スタイルといい、徐々にエスカレート気味ですが、私はもうそろそろ限界でしょうか。生徒たちは、多くのセリフを覚え、多くのダンスの振り付けを覚えますが、勉強については覚えるところが違うといいます。これは、言い訳に過ぎないと思います。生徒たちはすごいです。何事も、やる気になればできるのです。