7月3日(日) シュタイナー学校の取り組み

 3日(日)山城総合文化センターで、京田辺シュタイナー学校の卒業演劇を観る機会を得ました。演目は、あさのあつこ原作の『ミヤマ物語』です。1年以上をかけて制作にあたったそうです。学年全員がそれぞれの役に付き、一つ一つのセリフを胸に刻みながら成長してきたのだろうなあ、と思いました。

 シュタイナー学校は、全世界65か国に約1000校あります。日本では文部科学省の認可校ではなく、NPO法人です。ドイツの哲学者ルドルフ・シュタイナーの教育理念に基づく学校であり、12年間の一貫校で、ユネスコスクールの加盟校でもあります。実は6月11日(土)に京田辺校で学校説明会があり、教員とともに訪れました。発達過程に応じた教室づくりがなされており、形や色等が選ばれています。また、教材については教員が教えたことをもとに、自分でノートを作成していきます。エポック授業と言って、100分のメインレッスンで同じ教科が3~4週間続き、じっくり学べる環境があります。独自のカリキュラムには、手仕事、木工、園芸、音楽・美術等の実習が多く含まれており、体験を大切にしています。テストはなく、通信簿は教員が一人ひとりの成長を詩に綴り、親に渡されます。1学年30名以内の少人数だからできるのかもしれませんが、8年間持ち上がりの担任の教員には、相当な力が必要でしょう。

 世の中には、少数かもしれませんが、さまざまな教育システムで育つ子どもがいるということを知り、改めて教育の在り方を考える良い機会となりました。