2月13日(月) 10日(金)の耐寒登山

 10日(金)というと、気象庁が「上空5500m-36℃の寒気団の到来で、中国、関西地方中心に大雪を警戒」するよう、繰り返し注意を呼びかけていた初日です。教育庁からも再三にわたり安全に注意するよう文書が届いていました。10日(金)に予定していた本校1年生の岩湧山耐寒登山について、「当日の朝、実施の有無を現地で判断する」ということで、前日保護者にもメールを送付しました。10日当日、集合場所である河内長野の天見駅に近づくに従い吹雪いてきます。しかし、気温が低く雨にはならないとの確信が持てたので、実施可能と判断しました。

 生徒たちは久々に見る雪に大はしゃぎでしたが、何回も繰り返し事前学習をしてきたので、心を引き締めて登山に臨みました。山中は20~30cmの積雪があり、先発隊と最初の方のグループは道を確かめながら歩くのに苦労したと思います。雪道を歩くことで、さらに警戒心が養われたのではないかと思います。日常と違う環境での活動は、生徒たちの動物的な勘を呼び覚ますと思います。登り道ですでにアイゼンをつけている生徒が多くいました。新雪をキュッキュッと踏みしめる感覚はとても心地よいものでした。男女混合チームで助け合って一緒に行動することにしていましたので、女子の中には、「こんなに男子が優しかったとは・・・改めて感激した。」という感想もあり、とてもよい取り組みであったと思います。

 参加する教員には、事前に必ず下見をしておくように指示し、準備は大変だったと思います。また、当日も吹雪く中、生徒の通過をチェックポイントで待つ教員は寒さで大変、特に頂上は一番大変だったと思います。しかし、教員が真剣に取り組む分、生徒たちの満足度は上がると思います。

 岩湧山登山には、下見も含め毎年参加しました。危険はどこに潜んでいるのか、自分の眼で確かめたかったからです。岩湧山のコースは、天見駅から出発し、砥石谷~ダイアモンドトレール~五ツ辻~山頂~きゅうさかの道を通り、四季彩館に至ります。昼食後、行司河原分岐~竹ノタワ~天見駅に戻る約13㎞のコースです。このコースは、途中の阿弥陀山前分岐で間違えて和歌山県側に降りない限り、とても安全なコースです。ゾーン・ディフェンスで全体を掌握しやすいのです。非日常的な空間で、仲間と助け合いながらちょっとしんどいことに挑戦し達成感を得るという、素晴らしい行事であると考えています。今後も岩湧山耐寒登山が、知・徳・体をバランスよく鍛える狭山高校を象徴する名物行事になっていってくれればいいなと願っています。