今日から第1回目の授業見学がスタートです!

 今日は新年度が始まって最初の1週間の最終日。まだまだ何かと落ち着きませんが、今日から授業見学をスタートしました。本当はキリのいい来週からと考えていたのですが、来週は出張する日が多いので少しでも早く全部の授業が見られるようにフライイングすることにしました。

 ということで、いつものように国語からスタートです。昨日の職員会議で「来週から」とお伝えしましたので、国語の先生方にとっては全く予期せぬ突然の見学になってしまいましたが、皆さん快く?迎えてくださいました。

 1限目は1年生の古典ですが、この授業がこのクラスの生徒にとって高校での最初の古典の授業になります。副読本など授業に持ってくるものやノートの使い方、予習の仕方、前の時間の内容を小テストすることなどの説明がありました。続いて現代文との違いや歴史的仮名遣いについて勉強していました。授業の中で現代とは意味が違う言葉の説明があり、例として「かなし」=「かわいらしい」が出されていましたが、今日の私の感想はまさしく「72期1年生いとかなし」。

 9組の皆さん、今日のポイントは「ゐ・ゑはワ行」ですよ。しっかり覚えましたか?

 2限目も1年生の古典です。古典と桜は切っても切れないということで、こちらの授業は中庭の桜の下の晶子碑の前からスタートです。先人が詠んだ和歌や俳句の紹介と説明がありました。

 願はくは花の下にて春死なむ その如月の望月のころ(西行)

 さまざまのこと思い出す桜かな(芭蕉)

 清水へ祇園をよぎる桜月夜 今宵あふ人みな美しき(与謝野晶子)

みんなが真剣な目ざしで先生の話を聞いている姿が、暖かな陽射しの中をひらひらと舞う桜の花びらに映えて美しかったです。このあと教室に戻っての授業でしたが、流れの中で最後にみんなで「ふるさと」を歌っていました。どの生徒もしっかりと声を出して歌っているのに感心しました。「ふるさと」の歌詞ではありませんが、72期生にとって「忘れがたき泉陽」となりますように・・・

 

 3限目は2年生の古典です。こちらは枕草子「すさまじきもの」。導入で時代背景や清少納言を取り囲む人物、三大随筆について確認していました。8組の皆さん、中宮ってどんな人でしたっけ?また女房はwifeではありませんでしたよね?必ず今日中にしっかりと覚えてくださいね。また、先生がおっしゃっていた(「すさまじ」→「興ざめ」→「しらける」)ように、古文単語の意味を本に書かかれたとおり覚えるのではなく、自分のことばに置き換えられるようにしてくださいね。

 4限目は3年生の現代文です。内容は評論で、「寛容は自らを守るために不寛容に対して不寛用になるべきか」。切羽つまった場合、寛容人といえども不寛容にならざるを得ぬことがある・・・授業は説明も分かりやすいし、自分で考えるための問いかけが何度もあるので内容の理解が進みます。

 先生の説明を聞いていて、私の中で先日の始業式で生徒指導部長の先生からあった注意と重なる部分がありました。皆さんご存知の通り泉陽高校は比較的自由な学校ですが、その自由はこれまで泉陽高校で学んできた先輩たちが自らを律することによって獲得してくれた財産です。

 現在の泉陽生の皆さん、何か不都合があって注意を受けることはもちろんあります。でも、それが常態化したがために新たなルールを作られて縛られる。泉陽をそんな学校にしないでくださいね。

 さらにもうひとつ。教科書の話を机上の単なる文字やテストで点数を取るための暗記の対象としか捉えることのできない人と、自分の身近かな具体的事実に則して理解できる人では大きな差が生まれます。もしかすると、読書を楽しめる人と楽しめない人の差もその辺りにあるのかもしれませんね。

 午後からはいろいろとありますので今日は4時間しか授業を見ることができませんが、たくさんのことについて考えることができました。おかげで非常に濃い時間を過ごすことができましたので何だかすごく得した気分?(笑)