平成27年度 入学式

平成27年4月4日(土)、平成27年度入学式を挙行しました。下文が、入学式の校長式辞です。

 

 春爛漫の今日の佳き日に、大阪府立槻の木高等学校 第十三回入学式を挙行いたしましたところ、大阪府教育委員会ご代表をはじめ、多くのご来賓の皆さま、保護者の皆さまのご臨席を賜り、高いところではありますが、厚くお礼申し上げます。
 ただいま、入学を許可しました新入生の皆さん、入学おめでとうございます。厳しい入試を突破され、晴れて槻の木高校の十三期生となられました。教職員一同、心よりお祝い、歓迎いたします。
 本校は大阪府ではじめて進学を重視した全日制普通科単位制として開校して以来、槻の木生の規範意識の高さや卒業後の進路状況などで高い評価を受け、大阪で最も飛躍している高校のひとつになりました。
 そのために、槻の木生は、基本を大切にし、時間を守り、規範を遵守し、継続を旨として成果を上げてきました。自らに打ち勝つ克己心や共に学び、支えあう利他の精神で、教職員はもとより、槻の木生の真摯な頑張りで成長してきました。これからも、皆さんとともに槻の木高校をさらに発展させていきたいと思います。
 思想家の内田樹(うちだ たつる)氏が「人間は限られた時間、空間」の中に生き、一度失ったら二度と会わないものに囲まれている。人間をめぐる事象はすべて後戻りできない。今この時間を大切にしてください、と言っています。皆さんにとって、この3年間が人生の要となるような意義あるものにしてください。また、本校の教職員や槻の木生は、たいへん意欲的で根性があります。皆さんも、そうなるために、次の三つのことを守ってください。
 そのひとつは爽やかな挨拶をおこなってください。挨拶はコミュニケーションの基本であり、互いを認め、共に学ぶ環境に、一体感と活気を作ります。できることなら家庭でも挨拶をしてください。
 二つめは時間を守ってください。昨年度本校の一年生から三年生までの年間遅刻件数いわゆる寝坊遅刻などの件数は百四十九件でした。授業日数を考えると全学年合わせても一日一件弱です。自らを律する槻の木生の努力の結晶です。時間を守りましょう。
 三つ目は、学習や部活動に全力で向き合ってください。本校では八時十分に1限目が始まり、三時三十五分に7限目が終わります。基礎から応用まで保障できる授業を確保しながら、部活動の時間も確保しています。時間を効率的に使い、学習と部活動の両立をさせてください。この他にも、校内三箇所に自習室を設け、土曜講習なども行い、本校の教育活動だけで学力向上が図れる体制を作っています。
 皆さんの中には、これら濃密な内容についていけるか不安になるかもしれません。しかし、先輩たちは、自らと友と教員を信頼して、共に支え合いながら課題を乗り越えてきました。本校では、「受験は団体戦である」という言葉を使います。一人で向き合うのではなく、志を同じくする仲間がいます。心配せずに、毎日一歩一歩積み上げてください。
孟子の言葉に「道は近きにあり、然るに遠きを求める。」とあります。求める道は、足元の日常の積み上げであるにも関わらず、遠くに別の方法があるように思ってしまいます。本校では、皆さんの日々の努力の積み上げを期待します。皆さんの高い志が、これからの槻の木高校の歴史と伝統を作っていきます。共に、刻苦勉励(こっくべんれい)を重ね、素晴らしい学校を築いていきましょう。
 最後になりましたが、保護者の皆様には入学の喜びとともに今後の不安もあろうかと思います。教職員は、情熱を持って、お子様を教え、導き、支えたいと思います。先程も受験は団体戦であると申しました。保護者の皆さまにも、このチームに参加していただき、一丸となって、本校のさらなる飛躍にご支援いただけたら有難いと思います。よろしくお願いいたします。
新入生の皆さんにとって、本校の高校生活が充実し、三年後大いなる実りが得られることを願って、式辞といたします。
   
平成二十七年四月四日 
大阪府立槻の木高等学校長   竹下 健治