生徒の力を信頼すること

          ~ 二大行事を終えて ~

本校では、10月23日~25日の修学旅行と11月14日の文化祭という二大行事を無事終えました。久しぶりの修学旅行など、今年は行事に関わることが増えました。

本校の修学旅行は、生徒を満載した大型バスを十何台も連ねて実施するものとは全く違う旅です。家族的というか、職場の仲間といった雰囲気もありました。生徒とあれこれ話すうち、参加したほとんどの生徒と話したことに気付きました。

 「しおり」のあいさつ文では、「今回の旅行が沖縄を深く知ることのきっかけになれば」などと書きましたが、生徒の中に宿泊したホテルの近くに旧日本軍の飛行場があったことを調べ、夜の自由時間に沖縄戦での「義烈空挺隊」の戦いの跡を散策したということを話した生徒がいました。これには感心もし、また恥ずかしくもなりました。私が注文をつけるまでもなく、生徒はちゃんと一人ひとりが、自分のテーマをもって修学旅行に参加していたのです。

文化祭では、担任の先生の意地で作る文化祭ではなく、生徒を巻き込んだものにしてほしいとお願いをしました。私自身がかつて、選択授業内容の発表展示を一人で作った記憶があるからです。生徒は「手伝おうか?」と再三声をかけてくれましたが、「一回、一人で文化祭をしたかったんや」と断って、机の組み上げからすべてやってみました。内容は先生方には評判が良かったのですが、生徒はほとんど見に来ませんでした。これが、今までのところ私のクラスでの最後の文化祭となっています。 

本校の今回の文化祭では、アルミ線を使って作った生徒の作品を展示即売したり、ゲーム、食品など生徒の活動があちこちで見られるものでした。後片付けもしっかりとこなし、これならもっとやれそうだという手ごたえを感じたものでした。生徒の内なる想いやエネルギーをどう引き出すか、これが本校の活動の課題の大きな部分を占めるものです。