新入生の皆様方・保護者の皆様方

ご挨拶

 新入生の皆様方・保護者の皆様方、ご入学誠におめでとうございます。本来でしたら4月8日に入学式を挙行し、皆様のご入学をお祝いする予定でしたが、今回の感染症対策により入学式が延期となりました。今後どうなるかにつきましても、見通しが立たない状態です。

 40年間教員をしておりますが、入学式を行わなかったのは初めてのことであり、自然の驚異について改めて学習しているところです。かつては、平成7年1月に阪神淡路大震災がございました。また、今から9年前の平成23年3月には東日本大震災がございました。人類はいつも、地震や感染症という脅威にさらされながら、互いに知恵を出し合い、助け合いをしながら困難を乗りこえてきた生物であることを認識させられました。

 本校は、今から100年前の1920年に府立第12中学校として大阪市生野区に発足し、生野区に49年間校舎があった後に、1969年に松原の地に校舎を移転し本年で51年目となります。

 GLHS校(グローバルリーダーズハイスクール)の1校でもあり、SSH校(スーパーサイエンスハイスクール)の1校でもあります。本年も、府内から1.3倍という倍率を勝ち抜いて、合格の栄冠を勝ち取られました。誠におめでとうございます。

 75期生の皆さんは、このように入学式を経ないままの新学期スタートとなりますが、我々の叡智はやがては、この新型感染症にも打ち勝って、豊かな未来を創造していけるものと確信しております。どうか、今しばらくは、政府や大阪府の出されている方針に従い、「3密(密閉・密集・密接)は避けること」や「出かけるときはマスクや咳エチケットを行うこと」を励行して頂き、この時期を乗りこえて欲しいと願っています。

 かかる21世紀は、新入生皆さんの時代です。地震や感染症、地球温暖化などの問題が皆さんの前にありますが、高校に入学したら、様々な教科の幅広い知識を吸収して頂き、自分のものとして、今度は、皆さんの叡智で「次の時代を切り開いていって欲しい」と強く願います。

 高校生としての学習生活のスタートです。今般のような厳しい状況にあっても、これを乗りこえ、次の時代を担おうと励んでいる全国の高校1年生に思いを馳せ、規則正しい生活リズムを維持し、来たるべき登校開始に備え、励んでいって下さい。

 保護者の皆様方におかれましては、お子様のご入学誠におめでとうございます。また、今般の感染症対策にご協力を頂き、誠にありがとうございます。どうか、生徒を引き続き支えて頂き、登校開始を待って頂きたいと考えております。

令和2年4月14日

大阪府立生野高等学校

校長 岡村多加志