今日、6時間めにLAN教室で「情報Ⅰ」の研究授業が行われ、見学しました。担当は三浦先生、クラスは1年6組全員出席です。

スタートはいつものタイピング練習。3分ほどウォームアップしてから1分間で何文字打てるかチャレンジです。研究授業で多くの先生方が見学されていたためか、自己新記録の生徒は一人もいませんでしたが、皆とても真剣に取り組んでいるので感心しました。

さて、本時の学習内容は「表計算ソフトを使った標準偏差と偏差値によるデータの傾向と分析」で、①標準偏差について理解し、データの傾向を把握することができる。②データの傾向を把握したうえで情報を整理し、アウトプットすることができる。が目標です。

そこで、先生はこんな問いかけをされました。
「平均点が60点のテストで70点を取るのはどのくらいスゴイことでしょう?」
先生は平均点だけでは分からないと、2つの例を示されました。

【生徒A~Ⅰさん9名の得点について】
(例1)5、10、20、70、80、82、85、93、95
(例2)50、52、54、60、60、61、61、70、72
上記の(例1)(例2)のどちらも平均点は60点です。これを見ると、平均点だけを見て、「スゴイ」とは言いにくいとこが分かります。

先生は、さらに(例1)(例2)をヒストグラムにして示されました。そして、9名の点数が平均点よりど何点隔たっているかを出して、その平均を取った値を標準偏差といい、平均点+標準偏差より高得点なら、「スゴイ」と言えるだろうと話されました。(例1)の場合なら、標準偏差が35なので、95点以上であれば「スゴイ」と言えることになります。同様に考えると、(例2)の場合は、標準偏差が7なので、67点以上であれば「スゴイ」と言えるので、70点を取れば「スゴイ」と言って良さそうだと分かります。

このように、標準偏差を用いれば、「スゴイ」という抽象的な概念を定量的に扱うことができることを学びました。数学が担う役割の重要な1つに、このように抽象的な概念の考察には欠かせないツールであることだと言えます。その例として、今日の学習はとても分かりやすいものでした。
生徒達は、表を聞いて自分で関数を使って標準偏差を求めるなど、とても熱心に取り組んでいました。有難うございました。