蝉の鳴き声と共に梅雨が明け、明日から夏休みに入ります。本日7月20日(火)、放送による終業式を行いました。
式辞では、ピッチャーとバッターの「二刀流」選手として大リーグで活躍している大谷翔平選手の「大谷チャート」を取り上げて、「目標設定」をテーマに話をしました。
大谷選手は、岩手県花巻東高校からドラフト1位で北海道日本ハムファイターズに入団し、その後メジャーリーグのロサンゼルス・エンゼルスと契約し、現在にいたっています。
なぜ、彼が、前人未踏の二刀流で活躍し続けることができるのでしょうか?プロの投手でもなかなか投げることのできない球速160kmを、なぜ高校時代に成し遂げることができたのでしょうか?
それは、野球の知識や技術だけではなく、夢を叶えるための「目標設定」にあるといわれています。
大谷選手は、高校1年生の時に監督の教えにより「目標達成シート」を作成します。これは「大谷チャート」とも呼ばれネット上にも掲載されています。このシートは、縦9マス、横9マスの合計81マスの中心に夢や強い目標を書き入れ、更に細分化した目標を書き込んで作成されています。
高校1年生のとき、大谷選手が中心に書いた夢は「8球団からのドラフト1位指名」でした。そして、中央の目標(夢)を達成するために必要な要素として8つ、「体づくり」「コントロール」「キレ」「スピード160km/h」「変化球」「メンタル」「人間性」「運」が記入されています。さらに、その8つの要素をそれぞれ8つに細分化して、自分の言葉で、具体的に、シートに書き込んであります。
大きな目標を達成するために必要な要素を細分化し、少しだけ高い目標を、なるべく具体的に、書き込んでいく。そうすることで、叶えたい夢や目標への道すじが確立され、目標を見失わずに進めることができるのだと感じ入りました。加えて、技術的なことに以外に、「メンタル」「人間性」「運」といったことも目標達成するための要素として記入されていたことに、とても感心しました。
「運」をひきよせるには、あいさつをする、道具を大切に使う、本を読む、といった具体的な行動が、「人間性」を身につけるには、思いやり、感謝、礼儀、継続力、といったことがかかれています。こういった数字には表せないことこそが、本物の自分を創っていくうえで、もっとも大切なことだと改めて感じた次第です。
生徒の皆さんには、それぞれの目標があることと思います。それを実現可能なものとするためにも、ぜひこの夏、自身をみつめ振り返り、自分なりの目標達成シートを作成してみてはどうでしょうか。
私も、この夏、私なりの目標達成シートを作成してみようと思っています。