11月21日(木) 東日本大震災に関する防災講話

 今年2回目の防災訓練の後、陸上自衛隊信太山駐屯地に所在する第37普通科連隊第3中隊長の任に就いている布施英彰3等陸佐に防災講話をしてもらいました。

 布施3佐は大阪府出身で、高津高校卒業後立命館大学・大学院で学んだあと、平成15年に福岡県久留米市にあります陸上自衛隊幹部候補生学校に入校しました。その後、千葉県習志野市にある唯一の落下傘部隊である第1空挺団で空挺レインジャーとして訓練を積み、イラク復興支援に従事し、東日本大震災の災害派遣時には、福島第1原発のある大熊町で避退誘導や行方不明者の捜索に当たりました。そこでの経験談を中心に話してもらいました。東日本大震災で被災された方々と直接接してきたことから、この大災害を風化させることなく、多くの人々の教訓としてして語り継ぎ、2度と大災害を起こさないよう努力することが、亡くなられた方々の供養になり、また生存者の方々への励ましになるのだというメッセージを受け取りました。

 本日は、普段勤務しているままの迷彩服姿で来てもらいました。大阪狭山市、富田林市、松原市、藤井寺市、羽曳野市、河南町、太子町は、第3中隊の警備隊区でもあり、ピッタリの好青年に来てもらったと思います。

 講話の中にはありませんでしたが、"釜石の奇跡"でご存知のように、中学生たちが独自の判断で"てんでんこ"に逃げて、それに小学生が追従して助かったという例にみられるように、危険に対する動物的カンを養う必要があると思います。また先ごろ、大型台風でフィリピンが大災害に見舞われました。東日本大災害の後も全世界で次々と自然災害が生起しています。東海・東南海・南海トラフ地震もいつ起こるか予断を許しません。南海トラフが動けば、大阪も大災害に見舞われます。生徒たちが学校にいる時か、家にいる時か、また通学時かによっても私たちの対応は全く異なります。一旦事象が生起すると、携帯・スマホ等の通信手段は途絶することはこれまで嫌というほど経験しています。生徒たちには我がこととして、家族とともに備えを共有してもらいたいものだと思います。