2月4日(木) 未来の教育講座発表会

 狭山高校としては、PTAのご理解ご協力を得て、SAYAKAホールを借り切っての一大イベント「未来の教育発表会」を次のとおり実施しました。第1部:藤原和博氏による教育講演「夢を実現する方法~キミも天才になれる!」、第2部:ビブリオバトル・ファイナル(2年生代表)、第3部:ディベートに挑戦(1年生代表vsPTA代表)、百人一首入選者披露、審査発表・講評・表彰という流れでした。中学校にも声をかけ、出場者の母校には校長に電話しました。お忙しい中多くの方々が教え子の成長ぶり、活躍ぶりを見に来てくださいました。地元大阪狭山市教育委員会後援ということで、同窓会長でもある市長市長自ら来てくださいました。大阪府からは教育委員会、教育センター所長をはじめ、高校の校長、先生、職員の方々が来てくださり、総勢30名を越えました。

 第1部の藤原先生の講演では、①時代の要請で、頭の柔らかさが必要になる、②稼げる大人になるためにレアカードを多く持つ、③人生観は複線型にすべき、というような話をされました。藤原流アクティブラーニングを交えての歯切れ・テンポのよい講演は、生徒たちにも新鮮だったと思います。

 第2部のビブリオバトルは、間もなく卒業する3年生が2年生の時に取り組み始めましたが、今年度も2年生が年明け早々全員参加で熱いバトルを繰り広げ、勝ち上がった8名が決勝戦を戦うというものでした。優勝は、本が大好きだと伝わってくる橋本さんで、有川浩の『塩の街』です。自衛隊3部作の一つでもあるので、ぜひ読みたいと思いました。みんながどんな本を読んでいるのだろうと各クラスの初戦か見に行きましたが、読んでみたい本がいっぱいありました。仲間の話に真剣に耳を傾ける姿がとても印象的でした。選ばれなくて悔しい思いをした生徒も多いと思いますが、一般のビブリオバトル大会に挑戦していってほしいと思います。昨年末に大阪府教育委員会主催の大会で、本校1年生の女子生徒が入賞しています。この取り組みが狭山高校の伝統になっていけばいいなと思っています。

 第3部のディベートですが、ディベートを行う学校はあると思いますが、親子対決はとても珍しいということです。先週日曜日の最終打ち合わせには、私も参加しましたが、保護者が「今回のディベートはとても勉強になりました。」と、とても前向きにとらえ、取り組んでいただけたことに敬意を表します。今回のテーマは、「狭山高校における制服改訂、是か非か」でしたので、聴いている生徒たちの関心も極めて高かったです。生徒代表を務めてくれた生徒会役員を中心に、学校内で大いに議論を深めていってほしいと思います。生徒側(肯定派)の最終弁論のあと、さまざまな制服を着た生徒モデルが登場するというサプライズの時には、生徒たちの歓声と拍手が起こりました。生徒、保護者、教員すべてが共通認識を持てるよい取り組みだったと思います。

 また、某大学で実施している短歌のコンテストで、4万件を超える応募総数の中から100首を選ぶ取り組みで、本校生徒2名が選ばれました。一人は、野球部で身体を壊した時の葛藤を謳い、もう一人は書道部での作品づくりにかけた情熱を謳っていました。行事の中で、紹介できてよかったです。

 藤原先生が、最後まで見てくださり、講評をいただきました。ビブリオバトルについては、本に対する思い入れの強さや経験に基づく話は説得力があると言ってくださいました。ディベートについては、身近で関心の高いテーマでもあることから、意見がしっかり主張できていると言ってくださいました。

 何事にも一生懸命まじめに取り組む、狭山らしい行事となりました。本校に着任して真剣に教育について考えてきましたが、本校のような進学をめざす中堅校では、中学校時代はリーダーではなかったかもしれませんが、「やればできるんだ」という自信をつけて、さまざまなことに自分の意思で取り組んでゆける生徒を育てることが大事だと考えています。始業式で話した今年の合言葉は、「You can do it. キミならできる!」です。