10月27日(木) くちびるに歌を

 2008年、アンジェラ・アキの『手紙~拝啓十五の君へ~』を聴いたときの衝撃は、今でもよく覚えています。そしてその年のNHK全国学校音楽コンクールの課題曲となり、この課題曲をテーマに多くの中学校で取材が行われ、数々の人生ドラマがドキュメンタリーとして放映されました。そのいくつかを見る機会がありました。

 今回、生徒の人権学習として、この『手紙・・・』をベースにした映画『くちびるに歌を』を、SAYAKAホールで鑑賞しました。15歳の時に「ピアノで人を幸せにする」と誓った少女がピアニストになり、リサイタル前に喧嘩していた恋人を事故で失い、罪悪感にさいなまれピアノが弾けなくなり、失意のまま出身地の五島列島で中学校の合唱部の指導に当たることになります。生徒たちも、それぞれが簡単には解決できない運命を背負いながら、合唱を通じて新垣結衣扮するピアノの先生とともに、自分たちの生きる意味を見つけていく物語です。

 実は、当時ブログにこの曲の歌詞を載せたことがあります。特に、2番の15歳の君に送る手紙です。

 拝啓 ありがとう 十五のあなたに 伝えたいことがあるのです   自分とは何で どこへ向かうべきか 問い続ければ 見えてくる   荒れた青春の海は 厳しいけれど 明日の岸辺へと 夢の舟よ進め   今負けないで 泣かないで 消えてしまいそうな時は 自分の声を信じ 歩けばいいの   大人の僕も 傷付いて 眠れない夜はあるけど 苦くて甘い 今を生きてる   人生のすべてに意味があるから 恐れずにあなたの夢を育てて   いつの時代も 悲しみを避けては通れないけど 笑顔を見せて 今を生きていこう

 とても感動しました。生徒たちがどのような感想を書いてくれるのか、とても楽しみです。