今日は2年生の国語の授業を3クラス見学しました!

 昨日に引き続き、今日も国語の授業を3つ見学しました。まず1限目は2年生の現代文で、夏目漱石の「こころ」です。去年、70期生もこの時期(だったかな?)に学習していました。生徒と話す中で、修学旅行中に全文を読もうということになって文庫本を持っていきましたが、残念ながら読む暇がなかったという苦い思い出があります(笑)。 今日学習していたのは、「K」に先に「お嬢さん」に対する恋心を打ち明けられて思い悩む「私(=先生)」が自分の心情について語る部分です。 私も高校生の時分に、この「こころ」と「山月記」を習って読書に興味を持つようになりました。今考えればこれが現在の私の生活に大きく影響しましたね。国語科の先生方とよく話をするのですが、評論はパターンがあるので勉強すればある程度読めるようになります。でも、小説をきちんと読めるようになるには経験に磨かれた感受性が必要です。ただし、一人の人間がそれほどいろんな経験ができるわけでもありません。その未経験を補ってくれるのが「読書による疑似体験」です。読まなければ読み取れるようにはなりません。ということで泉陽生の皆さん、読解力を付けたければ読書に励んでくださいね。

 2限目も2年生の現代文です。こちらは宮沢賢治の「永訣の朝」の最後の段落からスタートです。若くして結核のために24歳で亡くなった妹のトシさんとの永遠の別れの場面を詠んだ詩です。トシさんは秀才であった賢治よりも優秀だったそうで、人柄も真っ直ぐで人に優しい女性であったと言われています。世間では「いい人ほど惜しまれて早逝する」とよく言われますが、まさに「天道是か非か」―永遠の課題かもしれませんね。ちなみに宮沢賢治ですが、喪失感があまりに大きかったのか、この妹の死後半年も詩を作らなかったそうです。私もかつて何度もこの詩を授業で教えましたが、本当に透明感のある美しい祈りに満ちた詩で、トシさんの人柄が伝わってくるような感じがしますね。泉陽生の皆さん、トシさんのように自分だけでなくみんなの幸せを心から願える人になってくださいね。私も頑張って兜率の天を目指そう!ってもうムリかな?(笑)  授業の後半は次に備えて夏目漱石について学んでいました。この時に思い出したのですが、漱石は1911年に泉陽高校に来て「形式と中身」という題で講演を行っています。夏目漱石が来校して講演を行った高校なんてあまりないでしょうから、泉陽生は自慢してもいいかも(笑)

 3限目は2年生の古典です。最初に終助詞について勉強していました。先生の説明が、ステップを踏んで一つずつ確認しながら進むのでたいへん分かりやすいです。しっかりと身につければ確実に正解にたどり着けるようになりますね。「禁止の終助詞『な』は終止形接続だがラ変だけ連体形接続である理由」を答えてくれた女子生徒の説明は非常に論理的で分かりやすかったです。この辺りは授業の成果でしょうか? みなさん、これまでにも言ったかもしれませんが、文法はまとめて覚えるのは結構辛いものです。毎日コツコツと積み上げてくださいね。で、肝心の今日の本題は源氏物語「若紫」で光源氏が垣間見している場面。どの教科書にも載っている有名な話ですが、基本的な古文単語や助詞・助動詞、敬語を学習するのに最適です。2年生の皆さん、この話がきちんと訳せればこの先も大丈夫ですので頑張って練習してください。そうだ!忘れてはいけないのがサッカー部O君、今日は絶好調で何度も答えていましたね〜!(爆笑)