今日は社会科の見学と数学の研究授業です!

 泉陽祭の間、準備期間も含めてしばらく授業見学を見合わせていましたが今日から再開です。

 ということで1限目は1年生の現代社会を見学しました。内容は日本国憲法。今日は基本的人権の保障について学んでいました。先生が、ドラえもんとのび太の会話に仕立てた課題を生徒に投げかけていらっしゃいましたが、二人になりきって読んでくれた男子はなかなかの熱演でした。憲法では「法の下の平等」が保障されているわけですが、授業で説明されていた「婚外子の遺産相続」などの話を聞くと、現在施行されている「法」自体が本当に平等なのかどうかを点検する必要がまだまだありそうです。泉陽生には、今あるものが当たり前だと思い込まずにしっかりと考える習慣を付けてほしいです。

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 2限目も1年生ですが、こちらは世界史です。内容は辛亥革命の影響と日露戦争。ちなみに、辛亥革命以前の流れを理解するのに私がおススメするのは陳舜臣の「中国の歴史 近・現代編」です。授業の中で、「革命で旧を破壊することはできても、時代が望む新しいものを創り出すのは非常に困難」との説明がありましたが、いろんな国の歴史を見るにまさにその通りだと思います。何よりの一番の教訓が、明治維新から太平洋戦争までに日本が歩んだ歴史そのものではないでしょうか。継承すべき良いものと反面教師とすべき悪しきものをきちんと峻別できるようになりたいですね。あと、面白かったのがダライ・ラマの生まれ変わりの見つけ方。そんな方法でイケてしまうのですね・・・(汗)

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 3限目は3年生の地理です。今日はアフリカ大陸について勉強していました。地図で見ると、全体的に緑色の部分が少なくて薄い黄土色で覆われたアフリカ大陸。実はヨーロッパから非常に近いけれど、大陸全体が巨大な台地になっていて攻め込みにくいそうです。北部のアトラス山脈は海岸線に沿ってそそり立つ4000m級の山塊だそうで、そこを抜けても次はサハラ砂漠で阻まれるそうです。また、アフリカ大地溝帯は将来アフリカ大陸から分離して海溝になるそうです。そう言えばハワイが毎年8cmずつ日本に近づいていると聞いたことがあります。8000万年後にはお隣になって、日本からハワイへ歩いて渡れるようになるかもしれませんね。そう考えると地理ってロマンあふれる科目ですね。

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 4限目は数学の研究授業でした。今日は1年生の数学で、内容はデータ分析でした。理科もそうですが、目の前にある現状や現象を見て、なぜそうなるのかについて考えて、データに基づいて仮説を立てて証明する。これが理系の学問の楽しさでしょうか(って純粋文系の私が言うのも説得力がありませんが・・・笑)。その仮説を組み立てる元になるのはデータですから、データが分析できないと仮説のヒントすらつかむことができないかもしれませんね。以前シンガポールの高校を見学に行ったときに、現地の高校生はそんな演習に熱心に取り組んでいました。機械でできることは機械に任せて、人間は人間にしかできないことに徹底的に取り組むのがシンガポール流だそうです。だから計算は電卓でするのが当たり前で、小学校卒業時にはすべての生徒に国から計算機がプレゼントされるそうです。

 5限目に4限目の授業の研究協議を行った後、6限目は1年生の世界史を見学しました。内容は日露戦争後の日本による朝鮮の開国から韓国併合まで。朝鮮半島を大陸への足がかりにしようとする日本と、その日本に抵抗する朝鮮・韓国の運動について学んでいました。閔妃殺害事件、ハーグ密使事件、義兵闘争、伊藤博文暗殺など、現在の日本と隣国との関係を考える上で知っておかなければならないことがたくさんありました。いろんな情報があるれる現代において、その中から正しい正確な事実を選び出すのは非常に難しいかもしれません。将来の日本や地域を背負って立つであろう泉陽生の皆さん、しっかりと学んで、真実や物事の本質を見極めることのできる目を養ってくださいね。

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