昨日、今日のできごとに関連して思うこと

 今日の昼休みに3年生の男子生徒が一人校長室を訪ねてくれました。用件は卒業式の参列者に関してです。と言えば少し気の早い話に感じられるかもしれませんが、語ってくれた内容は以下の通りです。

*******************************************************************************************************************

 先日行われた堺市長選に立候補していた方(近年、本校の卒業式・入学式に来賓として参列してくださっています)と直接に話す機会がありました。いろいろとお話を伺いましたが、考えさせられることが多く非常に勉強になりました。またお話ししたいのですが、今年度の卒業式にも参列されますか?

*******************************************************************************************************************

 さすがに今年の卒業式に関しては日時以外まだ何も決まっていませんので何とも言えませんが、立候補者の方に直接話を聞きに行こうという姿勢は素晴らしいと思いました。「堺市の課題は何なのか」「何が選挙の論点なのか」が正確に分らなければ選びようがありません。その判断材料を直接立候補者から引き出そうと思うなんて、随分と頼もしいではありませんか。

 泉陽高校では3代前の校長先生の時代から、生徒につけたい力として「前に踏み出す力」「考え抜く力」「チームで働く力」の3つを挙げています。「考え抜く力」は「論理的思考力」「多面的・多角的な考察力」「公正な判断力」「正確な情報を選択する力」などでしょうが、それに「進んで解決する主体性・積極性」や「自分の考えを正確に伝えるコミュニケーション力」が加わわるといやでも「社会で活躍できる人」になります。

 昨日の3年生の日本史の授業で生徒が、「何が違うの?」「どうして?」と質問を投げかけているのを見て大変うれしかったです。昨日の放課後にも生徒が一人校長室を訪ねてくれて、最近疑問に思ったことについて2時間半ほど話してくれました。そして今日、また別の生徒が上の話を聞かせてくれました。どれも嬉しさを感じるはずですよね。この3つの出来事を通して3人に「前に踏み出す力」「考え抜く力」の萌芽を見せてもらうことができましたから。

 「考え抜く力」を付けるスタートは、「なぜ?」「本当?」と常にクリティカルに考える態度を身に付けることです。人間誰しも、「今までこうだったから」という前例や、「あの人はこういう人」といった先入観に知らず知らずのうちに縛られがちなものです。でも万物は流転しています。そういった前例や過去に囚われていると時代に取り残されるかもしれません。「考え抜く力」の育成に向けた合言葉は、「なぜ?」「本当?」です。大阪弁で言うと、「なんでぇ?」「ほんまかぁ?」かな?(笑)