8月25日(水)始業式

始業式の式次として以下のエールを皆さんに送りました。

  「オリンピック開催に関係してくださったすべての人に感謝いたします」多くのアスリートが口にした言葉。この言葉を口にした人は、何らかの形で自分の夢、目標があり、そのためにどんな状況であっても目の前の時間と向き合いながら、絶えず設定を変え、前に進んできた人たちです。条件が変わっても、逆境の中にあっても前を見続けた人たちです。2学期の芥川高校で同じような体験をしてみませんか?

  この夏休み、文科系のクラブの発表を見させてもらいました。コンクールも定期演奏会も展示発表会もなかった昨年から、ずっと思いを持ち続け、活動休止、練習時間の制限、密を避けるために大勢での練習ができない中で、作品を搬出し、舞台に立ち、見事なパフォーマンスを繰りひろげる部員の皆さんやその作品にただただ拍手を送り、一人、ひとりの胸中に思いを馳せました。運動部では府の大会での複数入賞を果たした陸上部、それぞれの大会で優勝したテニス部、ソフトボール部、文科系では、全国第3位に相当する優良賞を獲得した和太鼓部や美術部、書道部、吹奏楽部、ダンス部などがそれぞれの大会で表彰状を獲得しています。 多くのそして大きな成果が出ています。

  2学期には、文化祭、体育祭そして2年生は修学旅行もあります。この厳しい感染状況の中ですが現時点ではすべてを実施する方向で考えています。簡単なことではありません。まず、我々教員は、生徒のみなさんがきちっと感染症対策を守れると信じなければなりません。そして、生徒のみなさんは教員から言われなくても、自分たちの行事を自分たちでマネジメントできるところを示さなくてはいけません。できませんか。できますよ。芥川高校にいる生徒のみんなが自分たちで学校を作っていく瞬間を目の当たりにするのです。3年生の5月の体育祭への取り組みや夏休みの部活動での取り組みを見ているとみんなの力で成し遂げる可能性を信じることができると思います。行事は何をするかということはもちろん大事ですが、行事にどのように、どれくらい関わったかということがもっと大事なのです。自分が描いた旗がみんなに喜ばれている、自分の作った小道具をみんなが褒めてくれている。こだわりにこだわったダンスの細部を多くの人がかっこいい、かわいいと伝えてくれる。お疲れさま、お互いさま、お蔭さまが行き交う、労り、癒し、労うチームになっていく。「文化祭を、体育祭を、修学旅行をみんなで作ろう。」と生徒のみんな一人ひとりがお互いに声をかけあう。そうすることで、行事を自分たちのものしてみませんか。

  言うは易く、行うは難しです。デルタ株は恐ろしい。芥川高校だけで頑張ったとしても、国レベル、府レベルでいつ登校が叶わないという判断がなされてもおかしくないくらい深刻な状況です。少ししか見えない光を探して進みませんか。マスクを着用して、それでも密を避け、対面しない。ご飯を食べるときは一言も話さない。一人で作業しなければならないことがあるかもしれない。でも誰もが、頑張っている人がいることを知っている。そんな仲間になりませんか。担任の先生方は、生徒のみなさんを見守っています。時には、厳しく接してもらう必要があるかもしれません。それは、すべて、学校はあなたたちが、自分たちで作っていくことを願って行っていることです。それぞれの行事が終わったときに「おめでとう」と「ありがとう」があふれ、「すべての行事ができてよかった。みんなのおかげや」とそれぞれが口にする芥川高校となることを願って2学期始業式の挨拶とします。

  残念ながら、感染拡大、医療のひっ迫状況を鑑み、翌26日より、原則クラブ活動は休止となりました。苦しい中で夏休みに出せた成果。この状況の中でも、何かでき、何か見いだせることがある。そう信じて、みんなで前向いて進んでいきましょう。