忘れ物

  文化祭から約1か月、体育祭から一週間。あっという間に時は流れていきます。そして今週末から2学期中間テスト。3年生は指定校推薦、公募推薦と息つく間もなく忙しい日々です。

  英語で「心」という単語を探すといくつくらい出てきますか?魂や精神などという言葉も心と見なせば、Spirit, Soulなんかも挙げられそうですね。ここではHeartとMindを取り上げます。Heartはいわゆる「感情、気持ち」の入った「心」、Mindは「頭脳、理性」の「心」。面白いのは日本語で心を亡くすと書く漢字が二つあり、一つは「忙しい」心亡くして、余裕がなく「忙しい」と心が悲鳴をあげている感じがしますね。もう一つは「忘れる」あぁ、しまったという感じが出ますね。HeartもMindも無くさないように心掛けなければと思います。そう言っておきながら伝えたかったのに忘れていたことを二つ。

文化祭ではできるだけ多くの催し物を見て、観て、診てみようとクラス、クラブ、授業の発表に足を運びました。時間の関係でそれぞれの催し物を見る時間は限られていたのでそれぞれとの出会いはまさしく偶然が生み出したものでした。視聴覚室での「芥川大作戦」。次の演奏は『CACTUS』という紹介があり一年生のバンドなんだなあとチラシを確認してボーカルの言葉を待ちました。サボテンの花言葉は「枯れない愛」という説明がなされるのを聞きながら、高校生の文化祭らしい素敵な時間を感じていました。そしてボーカルから、ギター、ベース等順々に自己紹介がなされました。ここで衝撃が訪れました。なんとすべてのメンバーの名前の語尾がすべて「~たす」だったのです。淡々と紹介が続いた後、最後に「演奏を頑張りたす!」と言った後「高嶺の花子さん」の演奏が始まりました。一曲の発表時間の中で統一感のあるプレゼン、花言葉を表すかのような「高嶺の花子さんの歌詞の中の主人公の恋心」一バンドしか聞けませんでしたが、軽音ロック部の奥深さを垣間見る(聴く?)ことができました。

 体育祭では、以前のブログで競技、発表についてのコメントをさせてもらいました。一つお伝えしたかった事、それはとても個人的な思いなのですが幸せな出来事だったのでお伝えさせてください。体育祭開会式の選手宣誓の時に、40期生がこの2年半の芥川高校で歩んできたことを話し、そしてその日の体育祭についての意気込みを語ってくれました。最後のところで「高江洲先生、3年生の発表に心動かされたら拍手をください」というメッセージをくれました。数年間聞いていなかった「高江洲先生」という言葉、芥川高校で初めてそう呼ばれた瞬間でした。以前の校長ブログ「校長先生、さよなら」の中で、「「個」として意識すること、意識されること。世界で一人しかいない「あなた」に向けての言葉。心が躍った原因はそこにあった。」と述べました。もしこの部分の呼応がこの瞬間に起こっていたとしたなら本当に素敵な呼びかけだったと感じ、心が大きく震えました。手がかゆくなるほど大きな拍手をすべての発表に捧げました。

「一瞬を一生に」「一笑懸命」行事に駆け抜けた9月。この10月前半は勉強に対して「LIMITBREAK」できるようみなさんに「枯れない愛」を届け、応援したいと思いたす。