こころを奏でる HEARTの中には何がある?

  芥川高校のパンフレットの表紙で目にする言葉です。こころを英語にするとどんな単語が浮かびますか?このブログでも再三、尋ねていることです。答えはHEARTです。

  こころを奏でる。芥川高校ではどうやって奏でていくのだろう?その答えの一つは芸術の授業にありました。まずは美術です。「木のスケッチ」というプリントを一枚いただき、授業に参加。今回の授業のゴールが「背景、葉、幹」の油絵を描く。色の解説、筆の使い方について触れながら、先生が自ら描き、それをプロジェクターで写しながら実演していく。ほんの数分で背景、葉っぱの陰影、ふくらみや暖かみが表現される。美術10段階で3をとったことのある私には「魔法」としか思えなかったことに、美術選択の2年生が次々に続いていき、味わい深い木を描いていく。人数分の個性あふれるそれぞれが見た木が描かれていく。物事のとらえ方、そしてその表し方が問われ、見事にその問に答えている姿に圧倒されました。

  次に書道、修学旅行で心に残ったことを文字にして表すという課題。まずは感じることが一番。次にそれを言葉にすること。そして文字にすること。日本語は文字が豊富だ。漢字、ひらがな、カタカナ、数字。そして今回学んだのは空間だ。表現する際に文字の種類だけではなく、空間もうまく使いながら、自分の思っていることを表現するということの大切さについて先生から説明があった。書道選択の2年生は墨をすりながら、説明を聞き、集中力を高めているようだった。筆を持った時の姿勢の在り方、変化と調和を念頭に置いて書く。そう指示をされて黙々と描き続けた。筆を置く瞬間、滑らせていくときの心の迷いと向かい合い、一つの作品を完成させていく。以前このブログでも触れたまさしく、ProductionあってのProduct。普段は完成したものを目にしているだけだっただけに、この過程に接することで、この授業の価値の深さは想像をはるかに超えるものとなりました。

  最後に音楽、発表会を拝見しました。4つのグループの演奏(合唱、合奏)のそれぞれが個性的でした。心から楽しんでいるからこそ伝わるメッセージがあると感じさせてくれた演奏、原曲の良さをありのまま伝えようとする清らかな、さわやかな演奏。映像が生き生きと頭の中で映し出され、思わず一緒に口ずさんでしまう躍動感のある演奏。力強い発声で魅了しながら手拍子で会場を一体感で包んでしまうチャーミングなパフォーマンス。最後はみんなで「世界に一つだけの花」を歌った。ずっとあなたらしく「Only One」であり続けてほしいと感じた瞬間でした。

  芸術に取り組むことで、自分と向き合い、自分を磨く。そこで「こころを奏でる」。そこから生まれてくる「熱」が「想いをかなえる」ことにつながる。よく見ればHEARTの中に、ARTもHEATもある。「想いをかなえる」次の一歩になるように月曜からの期末考査も頑張ってください。