シリーズ授業㊼~2年「物理基礎」・単振り子

 11/18(月)3時間めは、2年生の「物理基礎」の授業を見学しました。担当は八重原先生、テーマは単振動3・単振り子です。

 まず、前回の授業で行った「単振り子の実験」を振り返ります。ただし、実験といっても、かつて実験室で行っていた銅線に吊した鉄球を揺らして周期を計測する様な方法ではなく、Chromebook1台で様々な条件設定での精密な実験値が得られるというシミュレーション実験を利用しています。このサイトはとても「優れもの」ですので、ぜひ覗いてみてください。

PhET(The Physics Education Technology Project)

https://phet.colorado.edu/sims/html/pendulum-lab/latest/pendulum-lab_all.html?locale=ja

「コロラド大学ボルダー校の物理学科のカール・ワイマン教授らによって開発された、科学や数学のインタラクティブなシミュレーション教材で、小学校から大学レベルまで理科の能動的学習を支援することを目的に、物理学、化学、生物学、地球科学、数学の分野で利用できる 。(AIによる概要)」 

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 便利な時代になったなぁと思います。上に挙げられたどの分野も、全て試してみたいと思うほどによくできています。ICTを効果的に活用することは、生徒にとっても先生にとっても欠かせないように思います。

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 生徒たちは、得られた実験結果から、糸の長さ、おもりの質量、おもりに働く重力と、単振り子の周期との関係を見つけようと熱心に取り組んでいます。その際、各班に実際の単振り子を渡し、先生も単振り子を持って、糸の長さを変えたり、おもりに十円玉を付け加えたりしながらヒントを与えられています。シミュレーション実験だけでなく、実際の振り子を持っていろいろと自分で試してみることで、より理解が深まります。

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 おもりがx=0からx=Δxだけ移動したときに、運動の方向においておもりに働く力の運動方程式をたてると、単振り子の周期T=2π√g/√L が得られます。おもりの質量は周期に関係せず、振り子の糸の長さと重力加速度だけで決まることがわかりました。Teaching と Coaching が上手く融合したような授業でした。新たな授業のスタイルを垣間見ることができました。有難うございました。