先週木曜日の午後から多目的ホールで、1年「産業社会と人間」の授業で行ってきた探究活動の全体発表会が行われ、選出された8つのグループが発表しました。
1年次「産業社会と人間(2単位)」は総合学科に設置される学校設定科目です。本校でも総合学科1期生の時から毎週2時間実施しています。その内容は、この29年の間に時代の変化に合わせるように変容してきましたが、キャリア形成に係る進路学習や人権学習など変わらず大切にしているものも多くあります。
特に1年次は、入学して3か月ほどで2,3年次で選択する科目を考え始めるので、それまでに、社会のさまざまな仕事について学び、そのような仕事に就くにはどのような進路に進むのか、例えばそれが大学進学であれば、大学の学びについて、分野ごとに大学の方から話を聴いたり、自分で調べたり、あるいは大学を訪問したりと、進路に係る学習が主になります。
1年生がこの時間を利用して探究学習を始めるのは、科目選択に係る指導が一段落した10月下旬からになりました。この日の発表まで僅か10時間ほどしかありませんでしたが、生徒達は冬休みにフィールドワークをするなど積極的に取組み、スライド資料の完成度も高く、秀逸した発表が多くありました。
代表として発表した8つの班とタイトルは次のとおりです。
《前半》1,貧困による格差(5組D班) 2,学校や地域のヤングケアラーに対する私達にできることは何か(2組G班) 3,女性の社会進出(3組A班) 4,軽度知的障がいのある人が働きやすい職場や仕組みにするために私達に何ができるか(6組C班)
《後半》5,Oh! Let's QWARAI(5組F班) 6,日本人は働き過ぎ(4組H班) 7,出席率を上げるには(2組B班) 8,同和問題の風化を止めるにはどうしたらいいのか(2組E班)
司会進行もすべて生徒達が行いました。発表が終わる度に、生徒や先生方から感想や質問があり、発表者が答えていました。
全ての発表が終わるとすぐに、生徒たちが最も良かった発表を1つ選んで投票し、直ちに集計します。
結果は「ヤングケアラーの問題」について探究した2組G班が1位、「女性の社会進出」の3組A班が2位、「貧困による格差」の5組D班が3位になりました。おめでとうございます。
最後に金尾先生と講評をしました。私からは、「今回の探究のテーマは、すべて『誰もが幸せに生きることができるように、一人ひとりができることをしよう』と伝えています。一人では大きな事はできないかもしれませんが、マザー・テレサが言っていたとおり、小さなことを『大きな愛情をもって』することが大切だというハートを持って、人とのつながりを大切に生きていけば、幸せな未来が見えてくるかもしれません。」と話しました。道は遠いかもしれませんが、諦めずにいたいものです。2年次でさらに深化した探究活動がなされることを期待しています。
Love is doing small things with great love.