11 校歌の歌詞内容(2、3番)を読んでみよう

本当に暑いですね。ニュースなどでも繰り返し言われていますが、大切なのは適宜の休憩、水分と塩分の補給です。このブログを読んでいただいている方々、上高生のみなさんもくれぐれも気をつけてください。

本日はPTA大学見学会です。桃山学院教育大学と桃山学院大学とに伺います。その模様は後日に紹介したいと考えています。

今回は校歌の歌詞の2、3番を読んでみましょう。

まず2番です。

  美(うるわ)しき かむら 和泉野 風 わたる

  鶴田のさとに 舞い翔ける われら 大鳥

  明朗の まなこ ひらきて すこやかな 英知 きわめむ

  その名も たかし 堺上高校

「かむら」という言葉の意味は調べたのですが、はっきりとわかりません。ただし、後に「和泉野」という土地を表す言葉が来ていますから、「むら」は「村」で人の住んでいる地域のことだと推測できます。「か」は良い意味でしょうから「佳」もしくは「嘉」だと思います。人々の営みがある美しくすばらしい和泉の野にある鶴田の里に風が吹き渡っている。「鶴田」というのはここら辺が昔は「鶴田村」という名称で呼ばれていたことに由来しています。その鶴田の里の空高くに飛翔するのが神社の名前にもなっている「大鳥」です。「大鳥神社」は美しい由来を持っています。その由来もあり、「鶴」という語とも響きあいますから、大きな白い鳥が舞うようにのびのびと飛んでいる様がイメージされますね。その鳥の像と重なるのが「われら」である上高生です(「かむら」と「われら」で意識して韻を踏んでいる感じがします)。その生徒たちは、明るくほがらかなまなざしを持って健全な知性を極めようと勉強している。「たかし」には校名が高まるようにという思いが込められています。

3番を見てみましょう。

  行く水の こころ あふれて たゆみなき 石津の ながれ

  潮 かおる ちぬの浦波 あたらしき 真理(まこと) もとめて

  創造の 光 かかげむ

  その名も しるし 堺上高校

堺を代表する川である石津川の流れは人々の優しい心を載せて豊かに流れ続けている。その流れはやがて高い潮の香りをただよわせて浜辺に波が打ち寄せる大阪の海に流れ込んでゆく。「ちぬ」というのは黒鯛という魚のことですが、大阪湾はその魚がたくさんいることから「ちぬの海」と呼ばれたそうです。その常に打ち寄せてやまない波の動きのように、堺上高校の生徒は新しい学問の真理を探究して、クリエイティブに輝きを放ちつづける、というのです。だから、堺上の校名も広く「しるし」知れ渡るのだ、ということです。

どうでしょうか。2番と3番でも本校の周辺の名所を美しく詠みこみながら、生徒の皆さんが学業をしっかりと修めることへの祈念の言葉に満ちています。私なりの解釈なのですが、これから校歌を唄う時に参考にしてください。