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21 もうすぐ学校が始まるにあたって~レジリエンス(4回目で説明した)を実践する~

そろそろ夏休みも終わりです。本校でも今週の水曜日から3年生の授業が開始になります。学校が始まって友達と会えるのが待ち遠しい人もいるでしょう。対照的に、また学校生活が始まるのかとしんどい気持ちになる人もいるでしょう。今回は気持ちがしんどくなる場合について書いてみましょう。気持ちがしんどくなるのは子ども、生徒だけではなく、大人でも休み明けの出勤はおっくうになることが多いのです。ですから、高校生にもなって、そういう気持ちになるからといって、自分を責める必要はありません。

動物は生存のために、危ない目にあったり、つらい状況にあったりした記憶を身体ごとでしっかりと覚えるようになっています。たとえば敵にあった場所を覚えておかないと、また同じような危険な目にあってしまいますからね。我々人類も自分にとってしんどい状況にあった記憶のほうを楽しかった記憶よりも思い出すようになっているそうです。休み明けの前の日になって、明日からのことをあれこれと心配したり、何となくしんどい気持ちになったりするのには、そういう事情もあるのです。要点は、そういう気持ちになるのは自分だけではないということです。

学校に行くのがおっくうな場合は、ブログの4回目でも言ったように、修正力(レジリエンス)を働かせることが大切です。まず、誰かにそういう自分の気持ちを聴いてもらいましょう。そういう相手がいない場合は、自分しか読まないノートにその気持ちを書きましょう。マイナスの気持ちを意識して、外に出すのです。人によれば、それでスッキリする場合もあるでしょう。

ものの見方を変えてみるのも有効です。他の人から悩みの相談を受けた時には、我々は自然とものの見方を変えるようなアドバイスをしているはずです。悩んでいる人はものの見方が一方的になったり、狭くなったりしていることが多いですから、それを修正するようにアドバイスしますね。他人に対して有効な手立てを自分に対して発揮しないのはもったいないと思いませんか。たとえば、自分にとって学校生活が役立ったり、ためになったりしているところなどを考えてみましょう。できれば5つ以上考えてみてください。

しかし、深い悩みを抱えている場合はそういう方法でも解決できないと思います。その場合は、周りの大人などにSOSを出して相談にのってもらいましょう。我慢するだけは事態が良くならないで、心身にダメージを受けてしまう場合などです。(残念なことに人間は自分に余裕のない場合は、他人の相談をうわの空で聞いてしまうことがあります。そういう時にもあきらめないで、一人目がだめでも、次の人、というように必ず何人かに相談しましょう。)

上高生のみんなが夏休み明けに元気な顔を見せてくれることを願っています。そして、充実した2学期の学校生活を始めてくれることを期待しています。