45 2学期終業式

本日、2学期の終業式を行いました。昨年度はやむなく休業した日があった関係で、授業を行った後に2学期終業式を行ったのですが、今年度は例年の時程どおりに式を行いました。私からは、生徒たちにだいたい次のようなメッセージを伝えました。

・今年を振り返って、学校生活はどうだったか。学習、行事、部活などについて考えてみてほしい。授業中の態度はまじめにできたか、友達に対して誠実に接することができたか。

・人権を大切にするという点で、自分や他人の心や体が傷つくようなことはしなかったか。この休み期間中もその点を意識してほしい。

・青少年をターゲットにした新しいタイプの犯罪が増えてきている。自分は大丈夫だという過信は禁物である。巧妙な手口でアプローチしてくるかもしれないので、気をつけてほしい。

・ものごとを違う視点からとらえる練習をしてみよう。昔話や童話を例にとって話をする。努力し続けることの大切さを説いているウサギとカメの話はよく知っているはず。なぜカメは水の中でなら早く移動できるのにわざわざ陸にあがってきて、動きのすばやいウサギと競争するのか。また、ウサギのほうが休むべき時にきちんと休んでいると考えられるのではないか。そのように考えていくと、カメには無理をしてでもウサギに陸上で勝負をしなければならなかった理由があったのでは、と考えるようになる。ウサギも勝負のあとに、カメのことを馬鹿にすることをやめて、自分のいけなかったところを反省したのではないだろうか。イソップのアリとキリギリスの話にしても、楽しいことばかりを追求したキリギリスばかりをだめな存在として扱うが、キリギリスに少しの善意も示さないアリには問題はないのか。問題があるから、キリギリスにやさしくする余裕がなかったのではないか。では、お互いに楽しく過ごすところも入れながら、いざという時のためにしっかりと実力やお金を蓄えておくためにはどうすればいいのか。アリとキリギリスが共同して事業を行っていくことはできないか。努力することは大切だが、頑張るのだから目的と効果を考えて努力することが必要だということになる。違う角度からものごとを見ると、考えが深まるので、意識してみてほしい。

・3学期にみんなの元気な顔を見ることを楽しみにしています。

違う視点でものごとをとらえる練習は考え方を柔軟にします。相手の立場になって考えることもできるようになります。いろいろなできごとに遭遇して判断を求められる時に、複数のものの見方ができることは、大いに役立つと思うので、そういう話をしました。

校長講和のあと、伝達表彰を行い、最後に生徒指導部長からの冬休み期間中の注意の話で式を終えています。