5月9日(木) 先輩の講演

 伝統校と違って、創立34年の狭山高校にとって、社会で活躍している先輩の話を聞くチャンスはめったにありません。昨年来依頼していた21期生の先輩が、静岡県の某製薬会社の研究所から足を運んでくださいました。

 クローン研究で、平成20年度文部科学大臣表彰科学技術賞を受賞された森田真裕氏は、国内最年少でクローンマウスの作成に成功した実績を持っておられます。同時に受賞された先生の中に、何とiPS細胞を作成した山中教授もいたそうです。ところが、森田氏は当時はまだ近畿大学4年生で若かったので、カメラマンと間違えられ、写真ばかり撮らされたという笑い話もあります。

 狭山高校時代は、高3の夏の大会まで野球部員として活躍していたそうですが、生物の先生や友人との出会いが進路を決定づけたと言います。人生には、いくつかのターニング・ポイントがあり、その時めぐってきたチャンスに気が付くかどうか、チャンスをつかめるかどうか、そして目標に向かって努力を傾注できるかどうか、が成功のカギなのだ、と痛切に感じました。じっと聞き入る生徒たちを見ていて、先輩の等身大のメッセージを受け取ってくれたように思います。生きたキャリア教育になりました。

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