6月7日(金) 体育大会

 狭山高校は、体育祭ではなく体育大会を行います。体育の授業や運動系部活動で身に着けた体力を中心に、その成果を検証する場です。なぜなら、何事をするにも「体力」とそれに基づく「気力」とが最後の砦だと思うので、10代でできるだけの体力の貯金をしなければならないと考えるからです。

 6月7日の体育大会当日、入場は昨年から始めたボイス・ランニングで始まりました。今年は3学年とも8クラス編成になったので、全体を8個分団編成としました。そこで、1分団から順番に1,2、、1,2と掛け声をかけながら駆け足で入場してきます。体育の授業で毎回やっていることなので、普段通りです。ただ、保護者が見ていることや、校長が採点しているところが、いつもと違うところです。実行委員が統制をとりながら入場し、グラウンドを一周するので、見ていてすがすがしく気持ちがいいです。狭山高校生らしく、とてもさわやかです。

 保健体育科の行事とはいえ、昨年から始めた生徒による自主運営は徐々に軌道に乗ってきました。3年生の選択科目である「体育実技講座」の生徒28名が実行委員となり、体育大会の企画、準備、実施という運営全般を担います。これを目当てに選択したという生徒もいると聞いています。体育大会を9月から6月に移行させたことで、文化祭との競合がなく、受験への影響も緩和すると思われます。分団によるチーム作りは、これから馴染んでくるのではないかと思います。

 競技は、短距離・中距離を含めて、走ることを中心に組み立てられ、ところどころに240名も出場する団体競技の「玉入れ」や「台風リレー」もあります。中でも、幼稚園児がやってきてくれて「ミニ運動会」を行い、ほほえましい風景となりました。エスコートするのは、家庭総合の授業で、つい先日幼稚園訪問をした3年生のお姉さん、お兄さんたちです。秋の交流のステップになったのではないかと思います。後半はほとんど対抗リレーで構成されていて、部活動対抗、400M、800M、分団対抗リレーが続々と続き、目が離せない状況となります。

 生徒たちの自主運営でここまでできるようになったことに、目を見張る教諭も多いと思いますが、行事を運営してみて生徒たちは一皮むけるのですね。

 前日の予報は曇りでしたが、生徒たちの体育大会に対する思いが強いせいか、当日は晴れ過ぎて日射も強く、かなり暑い中での競技となりました。こまめに水分を取ろうということで、PTAが販売してくれたジュース等が、かなり売れたようです。200名を超える保護者や地域の方々に見守られ、狭山高校の体育大会は、確実に進化し続けています。実行委員たちが委員長をたたえる姿に感動しました。生徒たちはとてもいい経験をしています。

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