黄昏の家路にて

 今日も暑い一日でした。今日はソレイユの生徒たちが収穫した枝豆を湯がいて持ってきてくれました。美味しくいただきました。有難うございます(^^)/ 

 学校での仕事を打ち切って家路につき、最寄り駅を降りて自宅へ向かう道端で、あれっ? 昨日までは蛙の声が聞こえていたのに、確かにエンマコオロギの声です。耳を澄ますと、1匹ではなく、2匹、3匹...と競い合うように鳴いているのが分かりました。

 そういえば、昨日あたりから、朝方の部屋に入ってくる風が心成しか涼しく感じていました。空が暗くなるのも少し早くなった気がします。

 「コオロギが鳴き始めるのはいつでしょう?」

 かつて私の授業で毎年のように出していた夏休みの宿題の一つです。答えは、暑い夏も涼しい夏も、概ね立秋の頃。おそらく虫は気温ではなく光の変化で季節を感じているのではないだろうか、だから、私たちより、ひとあし先に秋の到来に気づいているのかも、というのがこの宿題の「落ち」で、暦と太陽や月の天球上の動きの学習へとつなげていました。

 秋来ぬと目にはさやかに見えねども風の音にぞおどろかれぬる

 平安の歌人のように、虫と同じような「光の季節」を感じる感性を持ち続けていたいものです。

 合宿先では、今頃、夏の大三角をはじめとする夏の星々がいっぱい輝いていることでしょう。写真部の皆さんはどんな光の一瞬を切り取っているのでしょう。コオロギは鳴いているでしょうか。

 今年の立秋は8月7日。コオロギも猛暑に耐えきれず、早く秋になれと、少し前のめりになっているのかもしれません。