6月3日(金)、中学部は春の遠足で「海遊館」に出かけました。
遠足への期待感から、登校の際にはみんな、いつもより元気な声であいさつをしていました。 登校後は、教室でそれぞれの準備を済ませ、玄関へ集合しました。 玄関の前には自分たちの乗車するバスと福祉タクシーが並んでいて、遠足の出発を実感しました。
生徒たちは、バスに乗れること、遠足へ出かけること、それらの喜びを表情に浮かべ、バスへ乗り込みました。
いざ海遊館へ向けて出発すると、バスの中ではガイドさんが日本銀行や美術館の建物など、大阪の街並みを紹介するとともに、海遊館にはどんな生き物がいるのかなど、生徒の期待を高めるようなお話をしていただき、生徒たちは笑顔で聞き入っていました。
海遊館へ到着し、入館する時には、生徒の期待感も最高潮に達し、目の前の扉が開くのを今か今かと待ちわびていました。 しかし、いざ扉が開くとその表情は一変し、館内のほの暗い照明や、静かでひんやりとした空気、それらの雰囲気に圧倒されたのでしょうか、期待と興奮に満ちた笑顔は、すっかりおさまってしまいました。 ですが、決して気持ちが落ち込んだわけではありません。水槽を見つけて思わず駆け出す姿や、生き物を見つめる真剣なまなざし、イルカやアシカなどの素早い動きを一生懸命に追う視線は、生き物への興味・関心と感動を素直に表現していました。 鮮やかな熱帯魚のいる水槽、ペンギンがいる白い氷の水槽、ピラルクなどの大きな淡水魚が泳ぐ水槽など、生徒の興味を刺激する様々な水槽を観察しながらゆっくりと館内を進みました。 海遊館で最大の水槽である「太平洋水槽」につくと、そこでは大きなジンベエザメと様々な魚たちが水槽のあちこちで優雅に泳いでいました。ジンベエザメが近づいてくる度に、生徒たちから「すごい」「大きい」と感動の声が聞こえてきました。
帰りのバスへの乗車を待っているとき、ひとりの生徒が、今にも泣きだしそうな表情で帰りたくない気持ちを伝えてくれました。
生徒も、教職員も、海遊館に来られて本当に良かったと、心から思える1日になりました。