生物科の南川です。
27日(水)、生物研修旅行2日目は、ウニの発生の観察から始まりました。
細胞分裂が進み、内部に空洞のある胞胚まで進行しています。
受精膜を破って、自力で泳いでいました。
観察を終えると、北浜へ生物観察に向かいます。
海からの強い風に、みんなタジタジです。
中野先生、中山さん、冷たい風の中ご指導いただき、本当にありがとうございます。
見つかった生物こそ少なかったですが、生き物探しはテンションが上がりますよね!
実習室に戻り、見つかった生物の同定作業を進めます。
スケッチを取っている人もいました。
今回見つかった生き物です。
天候が悪く、時間も短縮したので、決して多くはありませんが、それでも代表的なものは見つけることができました。
次は、カサガイの行動観察です。
肉食・草食それぞれの貝に対して、カサガイはどのように振る舞うのでしょう?
そして、カサガイの解剖です。
こちらは、先日、カーシュヴィンク博士の講演にも出てきた、貝の歯舌です。
歯舌を拡大すると、こげ茶色の鉤爪のような構造が見えます。
この歯舌で岩の表面から藻類などを削り取って食べているんですね。
こげ茶に見えるのは、表面を鉄でコーティングしているで、歯舌に鉄を持つのはカサガイのなかまとヒザラガイのなかまだけだそうです。
昼食を挟んで、研修最後のプログラム。
ウニの解剖です。
受精卵から発生を観察しているウニは、最終的にどのような体のつくりになるのか。
発生の観察では、ちょうど消化管が形成され始めた原腸胚に差し掛かっていて、ウニの成体との比較もできました。
解剖の後片付けも終わり、全プログラムが終了です。
ご指導いただいた先生方、本当にありがとうございました。
参加者の皆さん、今回の研修を単に「いい経験」で終わらせず、これからの学習にも、活かしてくださいね。
以上、生物研修旅行でした。
【後日】
熊楠記念館の中野先生より分けていただいた粘菌のために、生物研究部はさっそく培地づくりの練習を始めていました。