生物研修旅行 2日目

1泊2日の生物研修旅行。

2日目の26日は、ウニの発生観察の続きから始まりました。

 

181226 原腸胚の観察_R.JPG

一晩の間に細胞分裂を続けた受精卵は、たくさんの細胞からなる胞胚に変化しています。

ここからは、細胞が構造体を形成していく段階です。

また後で観察してみましょう。

 

 

さて、本日の実習は、カサガイ・フナムシ・ウニと、無脊椎動物のオンパレードです。

 

まずは、中野先生によるカサガイの行動と解剖について。

カサガイの一種、マツバガイを用いて、肉食性の巻き貝からの逃避行動を観察しました。

 

次は、下村先生によるフナムシの解剖実習です。

 

181226 フナムシの解剖_R.JPG

口器のつくりを中心に、体節と付属肢の構造的について、

解剖学的な見地から観察を行いました。

海辺の岩場などでよく見かけるフナムシですが、こんなにじっくりと見ることはありませんよね。

(※ 実習で使用したのは、アルコール漬けの液浸標本です)

 

お昼休みを挟んで、最後はウニの解剖実習です。

 

181226 ウニの解剖_R.JPG

棘皮動物の特徴として、五放射相称の体制を持っています。

トゲトゲの状態ではわかりづらいですが、内部を見ると主要な器官が五角形に配置されていることがよくわかります。

 

実習の最後にふたたび、

ウニの胚は原腸(消化管)を作り始めていました。

もう少しすると、口が完成し、自分で採餌する「幼生」になります。

最初は丸い1つの受精卵だったものが、複雑な体を作り上げていく、その最初の段階です。

 

2年生の生物ではその仕組みについて学習する単元があります。

ウニの発生は、私たちヒトの体が作られる仕組みとも共通する部分が多いんですよ。

 

さて、長かった生物研修旅行もついに終了です!

生徒の皆さん、"本物に触れる" ことを重視したこの生物研修、いかがだったでしょうか。

 

高校生物の学習内容は、ずいぶんと化学反応やタンパク質、遺伝子などが中心となっていますが、その根底には常に、実際に生きている生物たちの生態があります。

本の中の文字情報としての学習ではなく、実際の生物の暮らしと結びつけて学んでいってくださいね。

 

最後になりましたが、研修の実施にご尽力、ご指導いただきました先生方、本当にありがとうございました。