今日は前例がない、予測不可能な時代です。この66期生の皆さんは、入学すると同時に、2か月半にも及ぶ臨時休業からの高校生活をスタートすることになりました。皆さんには大変な思いをさせることになり、本当に申し訳なく思っています。このような未曾有の時代の中で、皆さんは常に新しい形の高校生活を切り拓いてくれました。まだ一度も見たことのない体育祭の構想を練り、各団が一丸となって、見事なリーダーシップを発揮し、本校の伝統を繋いでくれたのです。このような皆さんたちを本当に誇りに思います。
本日、皆さんの卒業に当たり、パナソニック株式会社の創業者である松下幸之助さんの『人を活かす経営』より一節を紹介させていただきます。
『私は、お互い人間はあたかもダイヤモンドの原石のごときものだと考えている。つまり、ダイヤモンドの原石は磨くことによって光を放つ。しかもそれは、磨き方いかん、カットの仕方いかんで、さまざまに異なる燦然(さんぜん)とした輝きを放つのである。
それと同じように、人間はだれもが、磨けばそれぞれに光る、さまざまなすばらしい素質をもっている。だから、人を育て、活かすにあたっても、まずそういう人間の本質というものをよく認識して、それぞれの人がもっているすぐれた素質が生きるような配慮をしていく。それがやはり、基本ではないか。
もしそういう認識がなければ、いくらよき人材がそこにあっても、その人を人材として活かすことはむずかしいと思う。』
最後になりましたが、指揮者、ピアノ伴奏、ビデオ撮影、吹奏楽部、生徒会の皆さん、本当にありがとう。あたなたちのお蔭で素敵な式になりました。