リーダー育成プログラム第2弾

2014年度 第2回リーダー育成プログラム

名和晃平さん講演会

1224日(水)、冷え込みの厳しいクリスマスイヴでしたが、第2回リーダー育成プログラムとして彫刻家の名和晃平さん(高46期卒業生)による講演会が開催され、約140名の生徒が参加しました。名和さんはpixel(画素)とcell(細胞)を組み合わせた”PixCell”という概念を生み出し、ガラスビーズで鹿の剥製を覆った作品で一躍有名になられた方です。また、日本人の現代アーティストでは初めて、ニューヨークのメトロポリタン美術館に作品が所蔵されたという大物です。

高校時代の名和さんは「斜に構えた」ところがあり、「みんながひとつの価値に向かっていくのが気持ち悪い」と感じ、自分で新たな価値をつくりたいという思いから芸大へ進まれたそうです。常に自分の創造性が最大限引き出せる場所へと進んでいったというお話を聞き、自分への厳しさと同時に、新たなものを生み出すという未来への使命感をもっておられることが感じられました。

また、今や建築やゲームやファッションなどさまざまなものとアートはつながっていること、しかし商業主義のビジネスとくっついてしまうと、その時代に対する対応力は付くが、新しい価値観や普遍的なものをつくることができず、歴史に名を残すことはできないことなど、スケールの大きな話をしていただき、非常に濃密な講演でした。

講演の最後には質疑応答の時間も作っていただきました。さらに名和さんが関心をもっておられるさまざまな「表現」も紹介していただくとともに、本物に触れることの大切さを説かれ、みな興味深く傾聴しておりました。

言葉では語りつくせない「表現」・「芸術」の力を見せられ、生徒たちも圧倒されていましたが、講演後には個別の質問にも答えていただき、とても贅沢な時間になったと思います。

<以下 生徒の感想>
名和晃平さんの話を聞いて一番印象に残ったことは、この世のすべてのものは言うならば泡だと言ったことでした。これは名和さんが泡で造形を作った時に思ったことらしいんですが、自分は始めこの言葉を聞いた時よく意味がわからなかった。だが、その後の名和さんの演説を聞いてその言葉の持つ深い意味が感じ取れた。 今回の演説は2時間と短い時間だったけど、時代を切り開いている人の考えを聞くことで、とても意味のある2時間になった。
岸本 和真

 

 

 



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