5月31日(木) 門真市立東小学校

昨年度からスタートして2年目、今年度もパッケージ研修の第1回を5月31日(木)に行いました。問題解決学習の浸透をめざし、「子どもたちが自ら進んで学ぶ」をテーマに、教師からの指導だけではなく、子どもたちが自分の力で学習できるという事に気付かせるにはどうすればよいのか日々研究しています。既にパッケージ研修・研究授業・研究討議も経て、実りのあるよい議論ができました。

研修・討議を経て、問題解決学習の発想が画期的であり、これが実践できればこれまでの教育スタイルを変える可能性を秘めたものであると再認識できました。ただし、同時にこれを継続運用する事の難しさ・課題も痛感しました。問題解決学習は、授業にて多くの児童の様々な解法を取り上げるため、時間がかかり授業枠(45分)に収めるのがやはり第一の課題となっています。また、ノートに自分の考え(解法)をかき、それをもとに発表を行いますが、一朝一夕にできるものではなく、1年生からの積み重ね・訓練・慣れが必要不可欠です。そして生徒指導上も安定した学級運営がなければよりよい発表は生まれません。また、今まで以上に、教師が授業のゴール(目的)を意識して、授業を構成する事が要求されます。

このように課題も多いですが、これまで研修・研究授業を行い、感じた最大の課題は、問題解決学習の本質がまだまだ教職員自体にも完全には浸透できていないという点です。実は、自分の考え方をノートにまとめ発表をしていく事は問題解決学習の一方法に過ぎず、それが問題解決学習の目的ではありません。目的は子どもたちが一人前の社会人となるよう、自ら進んで課題を発見し、自分なりの様々な方法でその課題に取り組むという姿勢を育てる事が目的であり、授業形態はその一つの方法に過ぎないと考えます。(その過程で基礎的な学力をつける事も求められます。)それがまだまだ伝わっていない部分も多く、問題解決学習はただただ時間がかかり面倒だという印象を与えています。

 課題の多い問題解決学習ですが、その目的の達成に一歩でも近づけるよう、東小では、授業以外にも、自主学習ノートを高学年で実施したり、自分の生活スタイルを振り返る週間を設けたりして、子どもたちの自ら学習していこうという意欲を高められるよう努めています。

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