一学期終業式を行いました。

7月20日(金)に一学期終業式を行いました。連日猛暑が続いていて熱中症が心配なことから、体育館ではなく、エアコンのある教室で放送により実施しました。私は挨拶で災害のことに触れました。

以下、概要です。

約一月前の大阪北部地震で高槻市の小学生を初め4人の方が亡くなられました。そして7月の西日本を中心とする大雨により200人以上の尊い命が失われました。ご冥福をお祈りして、黙とうをしたいと思います。

今日は災害のことについて皆さんと一緒に考えてみたいと思います。

先日の地震で自宅が大きな被害を受けた人もたくさんいると思います。避難所や遠くの親戚を頼って避難された人もいるでしょう。本校の被害のまとめをお伝えします。校舎の窓ガラスは50枚以上割れました。視聴覚教室で天井の排気のダクトが全て落下しました。体育館のギャラリーの窓ガラスが一枚無数のびが入り、窓がぶら下がっている状態で、もしこの窓が落ちると歩道を歩く一般の人を直撃するところでした。エレベーターは故障し、エレベーター塔と本館の間に隙間ができました。地震当日、生徒の皆さんの安否確認をしました。全員の無事を確認できたとき、本当に心からうれしく思いました。

日本は「災害の国」と言われています。歴史を振り返っても地震だけでなく、台風、火山爆発等多くの災害に見舞われてきました。

今から7年前の2011年、東日本大震災が起こりました。その時に僕は災害ボランティアに参加しました。大きな津波で東北が壊滅的な被害を受けたことは知っているでしょう。3月に地震が起こったのですが、その年の夏休みに当時中学生だった息子を連れて二人で3日間の予定で仙台にボランティアに行きました。仙台空港からJR仙台駅まで、電車の線路が崩れていてで動かないというのでバスで移動しました。バスの窓からみた仙台の景色は想像をはるかに超えていました。家も車も田も畑も何もないんです。全てが津波で持っていかれていました。ところどころにがれきの山、傾いた電信柱があるだけです。その景色を見てバスに乗っていた人たちは息を呑み、言葉を失いました。人間の無力さというか自然の恐ろしさを痛感し、私も息子もわけもなく涙が出てきました。普通に命があって、普通に生活できることがどれだけ幸せなのか思い知らされました。3日間の活動でしたが、土砂が流れ込んだ家から石ころや土を運び出し、畑にみんなで一列に並んで釘・ガラス・ごみ等などを拾い、溝のどぶ掃除をしたりと、私も息子も必死で働きました。その中で感じたことは、避難所の皆さん、現地の皆さんが、明るく強くふるまっておられるなということです。こんな言葉をたくさん聞きました。「助け合いの心が大事」「しんどいときはお互い様」「くよくよしても仕方がない、前を向いて生きるしかない」。悲しくないはずがないですよね、でも力強く立ち直ろうとしておられるんです。私も息子も、逆に元気をもらったような気がしました。

近い将来起こるとされる南海トラフ大地震。30年以内に70~80%の確率でM8~9クラスの大地震が起こるとされています。考えるだけで恐ろしいです。しかし、負けてはいけません。日本は歴史上たくさんの災害と戦ってきました。ただ、まともに立ち向かってもダメです。災害に遭遇しても被害が最小限となるよう準備をしておかなければいけません。災害に対する心構えが大切です。自宅付近のハザードマップを確認しておくこと、避難先や避難経路の確認をしておくこと、水・食料品などの備蓄品を用意しておくことなどです。そして被害を受けても、冷静に、決してパニックにならず、他の人と協力し、お互いが助け合って危機を脱してほしいと思います。これからもいろいろな災害が起こるかもしれません。まずはこの夏休み、台風・雷・熱中症等にも十分注意して、絶対に大切な命を落としたりすることのないよう心掛けてほしいと思います。

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