6月22日に、第23回 WaiWai！トーク Part1 発表会が大阪大学箕面キャンパスにある複言語・複文化共存社会研究センターの大講義室でありました。
外国にルーツを持つ生徒たちがそれぞれの言葉や文化をしっかりと持つことと、同じ府立高校で学ぶ外国にルーツを持つ生徒同士で交流することを目的に、20年以上にわたって行われてきた取組みです。
今回は8校から集まった23名の生徒たちが、それぞれの母語・継承語で、自らの体験に基づいた思いや願いをスピーチしました。
布施北高校からは15名が参加し、2年生2名、3年生1名が発表しました。
苦しい日々を過ごす中で、見聞の範囲が広がり、世界のいろいろな境遇の人のことを知ることで自分の考え方が変わっていったこと。困難に立ち向かう人々の姿から勇気を得て、ポジティブな考えを持つとともに、感謝の気持ちをしっかりと持ってよい世界を作っていくひとりとして生きていこう、という聞く人の心も揺さぶる決意の表明。
近くで一緒にいたかったのに長く一緒に暮らせなかった親と、ようやく一緒に暮らせるようになって嬉しかったけれど、親子であっても長く離れていた後には、新しく関係を作る難しさがあったこと。日本でこれから生きていくことに様々な課題が横たわっていて不安がたくさんあるけれど、私は希望に向かって進むのだ。将来、もし家庭を築くことになったら、きっと親子で生活して行けるように、豊かな母国を作る一員になるのだ、と切々と語る自らの思いが聞く人の共感をよんだ発表。
来日してすぐは日本語がわからず、中学校時代は周囲の生徒たちとの関係でいろいろ苦しい思いもしてきたけれど、高校に入学したら発表の機会が多くなり、それを頑張るうちに学校生活にはじめてなじんできたこと。まわりが失敗を気にしなくていいと言ってくれて、見守ってくれたからがんばれた。サポートをしてくれる人々に感謝をしてがんばれば、きっとうまくいく、というメッセージも感じさせてくれた発表。
それぞれに本当に素敵な発表でした。
発表した23名の生徒たちのスピーチからは、それぞれの生徒がこれまでたどってきた状況やそのときどきの思いがたくさんこもっていて、感動したり学んだりすることがたくさんありました。
来年1月には1年生が参加するPart2が開催される予定です。