• トップ
  • 2024年
  • 3月
  • 令和6年3月15日(金) ~後期終業式「元オリンピック選手の話より」

令和6年3月15日(金) ~後期終業式「元オリンピック選手の話より」

1710464738656.jpg1710464740249.jpg

後期終業式校長講話 「元オリンピック選手の話より」

                       東住吉高校 校長 萩原 美由紀  

○みなさん、こんにちは。今日は、東住吉高校2期生で、陸上競技110mハードルの元オリンピック選手 島崎 章さん(旧姓 田中 章さん)の話をご紹介したいと思います。

○島崎さんは、吉野の『高見の郷』に1,000本のしだれ桜を植えられた方です。1月末に本校を訪れ、1本のしだれ桜を本校に寄贈されました。その木は、調理実習室の裏辺りに植えられていて、蕾は、日に日に膨らんでいます。この桜が咲く頃には、私は見ることができないのは、少し残念ですが・・・

○さて、元オリンピック選手の島崎さんは、「ヒガスミの陸上部時代は、さぼりの名人で走るのは好きではなかった。」そうです。たまたま同じ中学校出身で、近隣の高校に通う有名選手がいて、友人からは、「おまえ、万年2位、勉強でもスポーツでも、同じ中学校出身の○○君に負けてるなあ。」と言われ、「負けてたまるか。」と一念発起したそうです。

○その結果、国体では、見事優勝。実は、グランドコンディションが悪く、それが彼に味方したのです。そして、国体で優勝したため、当時、ヒガスミでは難関だった大学にたった1人、推薦入試で入学することになりました。さぼりの名人の彼も大学に入ってからは、さすがに厳しいコーチに鍛えられたそうです。

○オリンピック候補記録会では、たまたま運よく、優勝候補を抑え、オリンピック標準記録を見事に突破。世界の大舞台で走ることになったのです。因みにオリンピックでは、一瞬で終わってしまい、2匹目のドジョウを獲ることはできなかったそうですが・・・今でも『弱い昔の彼』を知っているヒガスミの同級生からは、「おまえがオリンピック選手?」と不思議がられていたそうです。

○島崎さんは、今では80歳を過ぎておられますが、背筋のシャキッと伸びた、素敵な方です。あの時、ヒガスミの高校時代に友人に言われた言葉で「なにくそ!」と思って頑張っていなかったら、国体に行くこともなかったし、ましてやオリンピック選手になって世界の選手たちと交流することもなかったのです。

○チャンスは、皆それぞれ訪れるものです。そのチャンスがいつ来るのか、そしてチャンスに気づくのかで人生は大きく変わっていきます。どうか、皆さん、ヒガスミで日々のチャンスを大切にし、自分だけの人生を手に入れてほしいと思います。

○最後に、この5年間、つらい時も苦しいときも皆さんの頑張る姿に励まされ、頑張ることができました。教師冥利に尽きる毎日でした。皆さん、これまで本当にありがとう!!!