東京スタディーツアー

 東京スタディーツアー 
  2016年8月2日(火)~8月3日(水) 一泊二日

 今回の研究室訪問では、最先端の研究に触れ、学問のおもしろさや深さを体感できただけではなく、東京の大学を知ることにより、生徒たちはそれぞれの視野を広げ、目的意識を明確化し、志を高めることができました。また、東京大学に進学した先輩や東京久敬会(同窓会)の先輩と交流を持ち、茨木高校生としての自覚を深めることができました。

 訪問先及び、案内してくださった先生方は以下の通りです。
 ① 8月2日 東京大学大学院 電子情報学 松浦研究室 松浦幹太教授(高40回)
 ② 8月2日 東京久敬会との会食,宿泊はホテル京阪浅草
 ③ 8月3日 東京医科歯科大学難治疾患研究所 田賀哲也教授
 ④ 8月3日 東京大学 工学部 計数工学科  篠田研究室 篠田裕之教授

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<参加した生徒の感想>

「東京スタディーツアー2016」に参加して

 今回、僕たちがまず訪れたのは東京大学生産技術研究所の松浦研究室です。そこでは主にインターネットセキュリティの研究をおられ、、松浦教授の話を聞いたり、実演してもらったりして、私たちが普段何の気なしに触れているインターネットには個人情報といったプライバシーを脅かす存在が、私たちが思っている以上に蔓延しているということを知りました。見えない脅威に対抗するため、日々研究を重ねているそうです。
 ツアー初日にもう一つ訪れたのが東京医科歯科大学でした。今回私たちは9人で参加したのですが、3人ずつのグル―プに分かれて研究室内を案内してもらうというとてもラッキーな体験をしました。そこでは人間の幹細胞の研究や、遺伝子の違いによる病気の研究、メダカを使った肝臓病の研究などもありました。4億円もする研究機器を見せてもらったり、医者と医学研究者の違いやそれぞれの良い点、悪い点など、教授直々に教えていただき、ここでしか出来ないことを経験することができました。
 東京大学では計数工学科の篠田研究室を訪れました。そこでは空気中に浮かび上がった映像に触れるという未知の経験をし、驚きました。この研究室ではバーチャルな物体に実際に触れるなど、人間の触覚や新しい通信技術の研究をしておられ、日々革新的な技術を探求しているとのことでした。この研究には以前から興味があったので、実際に体験することができとても感動しました。
 今回、僕がこの東京スタディーツアーに参加したのは、東京大学生産技術研究所、東京医科歯科大学、そして東京大学と、日本でも有数の大学、研究室を一挙に見せてもらうことができるという点に関心を持ったからです。この体験が自分の視野や世界を広げるきっかけになればいいなと思ったのです。
 1日目の夜、僕たちは茨木高校を卒業された大先輩、東京久敬会の皆さんと夕食をご一緒しました。たくさんの先輩方が様々な人生の経験と教訓、時にはアウトローな話を面白可笑しく、けれどまじめに語ってくださり、僕の想像もしないような新たな生き方を知ることができました。また、もう何十年も前に卒業された先輩と同じ行事の話で盛り上がることができたことに茨校の伝統の重みを感じました。
 「勉強だけしていても意味がない」というのは常々聞く言葉ですが、本当にその通りだと思います。僕はまだ高校生になったばかりで将来の夢や志望大学といった進路は定まっていませんが、先輩方に「焦る必要はない。いろいろなことを見て経験して、それから進路を決めればいい。」と教えていただき、少しだけ気が楽になった気がします。実際、僕はまだ16年しか生きておらず、この世界を16年分しか知りません。もっと広く、いろいろなものに触れ、自分の視野を広げる、その点で今回のツアーは、僕にとって非常に有意義なものになりました。普段の生活の中で新たな知識と出会う場面はいくらでもあります。テレビを見ていて、新聞を読んでいて、本を読んでいて…。ただ、今までの僕は出会っただけでそのまま素通りしていました。大事なのは、それを如何に鋭いアンテナで受け止めるか。知らないから、興味がないからどうでもいい、という考えではなく、少しでも自分からたくさんのものに触れていこうとする精神こそが、今後の社会で生きて行く上で必要なのだと学びました。
 今回僕たちに様々なものを紹介して下さった先生方、久敬会の先輩方、本当にありがとうございました。

                                 1年 牧野 悠輝