「京大ELCAS」「阪大SEEDS」体験報告


 本校では高大連携の1つとして、毎年8月末から2月にかけての半年間、土曜日に10回程度大学に通う、「京大ELCAS」と「阪大SEEDS」というプログラムが行われています。昨年は、本校から京大ELCASに4名、阪大SEEDSには9名の生徒が参加しました。4月11日の全校集会で、ELCAS、SEEDSに参加した、代表2人が体験報告をしてくれました。その一部を紹介します。


「1年生で「ELCAS」に参加した71期生の報告」

 前期では京大の著名な教授から、専門分野についての講義を受けました。微生物、ブラックホール、光合成、環境変化、地球外生命体など様々な分野がある中で、一番刺激を受けたのは光合成についての講義でした。光科学系Ⅰ・Ⅱの立体構造、Zスキーム、電子の励起状態での性質など、僕にとっては理解不可能な内容を、既にわかっている前提で講義が進められ、とても戸惑いました。大学の授業のレベルの高さを思い知ると同時に、科学というフィールドの広大さを体感しました。
 後期では130名が18の専門分野に別れ、教授や京大生や他のELCAS生とともに、実習を行いました。僕は地球環境学の実習チームに所属していました。東は東京、西は徳島と、各地から集まったメンバー8人が意見を交わし刺激し合いながら、「水と大気を知る」という主題のもと、様々な実験や実習を行いました。

 最後の成果発表会への準備では、「水と大気」の実習を12分間のパワーポイントにまとめ上げるために試行錯誤しました。自分たちが何時間もかけてようやく理解した、難しい内容をいかにして伝えるか、視覚的にわかりやすいスライドをどう作成するか、原稿も用意し、成果発表会のために万全の準備をしました。本番のプレゼンはミスなく順調に進み、最後には「プレゼンテーション賞」を獲得できました。

 ELCASは自分の進路を確定する、重要な役割を担ってくれました。高校の勉強の先にある自然科学の長大な道のりを垣間見ることができました。意味不明、理解不能の先にある、新しいことを理解することに対する純粋な喜びを少しだけ感じ取る事ができたと思います。


 本校ではこの他にも、大学での学びや進路を考えるために、さまざまなプログラムが用意されています。積極的に参加して、充実した時間を過ごしてもらいたいと思います。