明日から約1カ月間の長期の夏休みに入ります。
この長い休暇の間、皆さんには、各種大会、コンクール、技能競技、また、オーストラリア研修旅行等を含めて、部活動に集中して打ち込んだり、この夏休みのこの日からこれをする、この日までにこれをやりきる、そして、次はこれを、というように、日頃、長時間集中してできないことを独自の計画表に盛り込んで進めたりなど、有意義な夏休みをしっかりとめあてをもって満喫してほしいと思います。
部活動に関しては、運動系、文科系ともに年を追うごとに生徒の加入率が増えている、現在、生徒の85%の皆さんが活動していると聞いています。先日、野球部の大阪大会を住之江球場で観戦しましたが、本当に感動しました。応援席の保護者の皆さん同様に涙しておられました。どの部活動もそうですが、チームやメンバーが一丸となって一つの目標に向かって挑戦する姿に、昨日までの自分を乗り超えて今日の自分をつくり、今日の自分をステップに明日へと挑戦するというクラブ員の皆さんのまっすぐな姿勢には、熱いものが胸を突き上げてくるのを感じます。公式戦やコンクールなど各種大会での活躍を期待しています。
「時間」の価値について、こんなことを言った人がいます。
「たいていの成功者は他人が時間を浪費している間に先へ進む。
これは私が長年、この眼で見てきたことである。」
- ヘンリー・フォード -(米国の実業家)
何をもって「成功者」と言うのかの問題はありますが、ここに言う「成功者」と呼ばれる人を、後世に事業や名声を遺すなど「自らの目標や役割を達成した人、また、夢を実現した人」と定義した場合、そういった人たちの「時間」の使い方に関する深い名言だと思います。
世の中には歴史に名を刻んだ人がたくさんいますが、他の人とはどこが違うのか。それは、時間の使い方だと断言しているようです。
一般の人が時間を浪費している間に、偉人や成功者と呼ばれる人たちだけは異なる時間の使い方をしているというのです。日々の積み重ねが大きな差となって現れる。すなわち、みんなが休んでいる間にも、自分はやるべきことを一生懸命にやることが、他の人とは違う差となって、後に時代のリーダーとしての頭角を現すのだというわけです。
ぜひ、皆さんの夏休みの時間の過ごし方について、参考となればと思って紹介しました。
私の夏休みの過ごし方は、8月15日の終戦記念日に向けて、毎年、戦争や戦争体験をテーマにした書物や、その時代を生きた人々の手記を読むことにしていて、大学生のころからですから、もう40年ほど続けています。
昨年の夏は、井伏鱒二の『黒い雨』を読み返しました。高校1年生の時に読んだ記憶がありますから、再読したことになります。そのときとはまた違った世界が自分の中に広がったような気がしました。今年の夏休みの一冊については、何にしようかと、仕事の帰り道に本屋に立ち寄って文庫本を手にとっては、考えているところです。
それでは皆さん、受験勉強、部活動、趣味やボランティア、高校生の今だからできるいろんなことに一生懸命になって、夏休み明けにはまた、キラキラ光る眼差しで登校してきてくれることを願っています。