第65回全国肢体不自由教育研究協議会 青森大会

 11月14日(木)こちらでは、明け方は雨で、暴風警報が出ていましたが、研究協議会が始まる頃には晴れ間が出てきました。青森市内では雪も降ったようです。夕方は結構な冷え込みです。

 本日の八戸の日の出、日の入り時刻は、それぞれ6時19分と16時18分。大阪の日の入りと比べ36分も早いんです。遠くまで来たんだなあと感じます。

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 さて、今日は校長の研究協議ではなく、教員も参加する研究協議会です。

【大会主題】 「肢体不自由教育の充実をとおした共生社会形成の推進」

       〜カリキュラム・マネジメントによる質の高い教育実践をめざして〜

 午前中は、まず文部科学省講話で「学習指導要領改訂と肢体不自由学校への希望」と題して、昨日に引き続き、菅野調査官からお話をいただきました。

 今回は、新学習指導要領についてのポイントを一気に網羅するようなお話でした。

  • 「何ができるようになるか」学習する子どもの視点に立ち、育成をめざす資質・能力の要素を三つの柱で整理
  • 「何を学ぶか」新学習指導要領における「目標」及び「内容」の構成 ⇒ 三観点から整理
  • 「どのように学ぶか」主体的な学び、対話的な学び、深い学びの視点を確認

【カリキュラム・マネジメント】

 小中高等学校と共通の部分に加え、特別支援学校では、「個別の指導計画」の実施状況の評価と改善を、教育課程の評価と改善につなげていくこと。

【学習評価について】・・・(調査官の講話ではこの部分が新しいです)

  • カリキュラム・マネジメントの一環としての指導と評価・・・学習指導はもちろんのこと、学校全体としての教育課程の改善(校務分掌を含めた組織運営等の改善も含む)
  • 主体的・対話的で深い学びの視点からの授業改善と評価
  • 指導と評価の一体化の必要性の明確化・・・授業単体だけではなく、単元や題材など内容や時間のまとまりを見通しながら評価の場面や方法を工夫して、学習の過程や成果を評価
  • 観点別学習状況の評価と評定について

 記念講演では、「肢体不自由教育の現状と未来」と題して、筑波大学教授 下山直人 氏(筑波大学附属桐ヶ丘特別支援学校長)からお話をいただきました。下山先生は、青森県ご出身で、文部科学省特別支援教育調査官としてもご活躍された方です。医療的ケアを含む、これまでの肢体不自由教育を振り返りながら、これから何を大事にしていくのか、新学習指導要領とも関連させながらのお話でした。

 午後は、10分科会に分かれての協議やポスター発表が行われました。第7分科会(情報教育機器の活用)では、府立藤井寺支援学校からの発表がありました。ポスター発表では66本(うち大阪府3校)の発表がありました。

 私は第6分科会(健康教育)に参加しましたが、岡山県の人工呼吸器を使用している小学部の子どもの自立に向けた、若い担任の熱い取組みが印象的でした。子どもの視線で、子どもの思いを大切にしながら、保護者をも変えていく(子どもが変えたのでしょうね)・・・素晴らしい頑張りだなぁと感じました。