枚方支援学校では、キャリア教育の視点を取り入れ、「自分=理解」「つながり=コミュニケーション」「チャレンジ=考動」を日々の実践で大切にしています。
今回は「つながり=コミュニケーション」の中から、「つたえる力 ~表現する力(自分らしく思いを伝える)~」と、「チャレンジ=考動」の中から「えがく力 ~夢や希望、目標をもって取り組む力」に着目した取組みを紹介します。
小学部最後の学習発表会は、「シング~夢よ、どこまでも響け~」と題して、バトンダンス、組体操、フラッグダンスに取り組みました。ダンスが大好き、友だちが大好きな6年生。そんな素敵なところを全面に出しつつ、もっともっと自己表現ができるように、またもっともっと粘り強くやり遂げる経験が積めるように、そんな願いを込めた作品でもあります。
まず、「表現する力」に焦点を当てた取り組みを紹介します。ステージ上ではバトンダンスのバックダンサーとフラッグダンスチームに「表現する力」の部分をねらって構成しました。バックダンサーはサビ以外の振り付けがありません。それでも3分間、音楽にのり、毎回違った表現、表情で踊り続けることができました。フラッグダンスでは、振り付けを早々に覚えて堂々と踊ったり、手の角度や動きの大きさ、ポーズなど自分なりのアレンジを加えて踊ったり姿が見られました。想像をはるかに超える表現力で魅せてくれました。
次に、「夢や希望、目標に向かって取り組む力」に焦点を当てた取り組みを紹介します。バトンダンスチームは、バトンの技や隊形移動などを、練習に練習を重ねて挑戦しました。そんな中で、スキルを身につけるだけでなく、相手を意識して演じることができるようになり、いつしか魅せることにワクワクする子どもたちの姿がありました。
そして、全員で取り組んだ組体操。自分で自分の目標を定め、努力し続けていた1人技。小集団の中で人とは違う自分の動きや役割がわかり、最後のポージングでは力を合わせて自分の役割を全うしてくれた3人技。そして全員技の龍は、両隣の友だちとクロスした手を繋ぎ続けること、隣の友だちの動きを待って、呼吸を合わせて腕を上下させることなど、とても難しい技です。練習し始めたころから動きを動画に撮っては見て振り返り、良い動きを紹介して取り入れ、称え合い、励まし合うことを繰り返すうちに、みんなの呼吸が合う瞬間がありました。大成功したときの動画を見て、みんなの驚いた顔や笑顔で互いを褒め、見合う顔は、誇らしくて自信に満ちていました。
全員が、目標に向かって取り組む気持ちを本番まで絶やさずいてくれたことが本当に素晴らしく、心に残る学習発表会でした。