【中学部3年生】「社会体験学習」ってなんだろう?

枚方支援学校では、キャリア教育の視点を取り入れ、「自分=理解」「つながり=コミュニケーション」「チャレンジ=考動」を日々の実践の中で大切にしています。

今回は「自分=理解」の中の「生活する力~社会で生活する力(金銭や時間の管理、移動)」に重点を置いた取組みを紹介します。

枚方支援学校の中学部では「社会体験学習」という取組みが年に1度行われます。「社会体験学習」のねらいは、①買い物学習と②乗り物学習で、学校を卒業した後に社会で生活する力を身に付けようとするものです。

今年度の中3は、中1のときに買い物学習、中2のときに電車学習と買い物学習を実施しているので、中3では電車学習と買い物学習、そして買い物してきたものを使っての調理実習を行いました。

 電車学習の事前学習では、電車に乗る時のマナーと券売機での切符の買い方について学びました。「最近はカード決済では?」という声も上がっていましたが、運賃がいくらになるのかを確認するためにも切符にしました。駅の案内を確認しながら「券売機のどこのボタンを押す?」「〇〇駅から〇〇駅まではいくら?」という質問を投げかけると、予想していた以上に多くの正解の声が上がりました。

 買い物学習の事前学習では、クラスごとに買ってくる食品や値段、お店のどこに売っているかなどの確認を行いました。休みの日にご家族と買い物に行ったことがある生徒も多く、「〇〇を買うなら、ここを通ったほうが早いで」という意見が出たりもしました。

 社会体験学習の当日、電車学習や買い物学習は予想以上にスムーズに進行し、時間通り!切符を買うときの失敗なし!食品もばっちり!で、家庭や学校で学んできたことの積み重ねを感じました。

 調理実習でも、普段の教室ではあまり見られないような、やりたくてウズウズしている表情をしていたり、「他にやることない?」と言いながら積極的に活動に参加してきたり、「こんなんできるんやで」と言わんばかりに調理の技術を見せてくれたりと、新しい嬉しい発見がたくさんありました。

 学校が思っている以上に「社会で生きる力」を身に付けている生徒は多く、その力を見ることができる「社会体験学習」はとても貴重であることを強く感じました。よりよい学習にしていくために、これからも引継ぎや取組み内容をしっかりと考えていきたいと思います!