妙見夜行登山

 1月23日(金)夕方から、1月24日(土)朝方にかけて、妙見夜行登山が行われました。妙見夜行登山は、茨木高校の冬の目玉ともいうべき行事で、茨木高校から妙見山山頂までの往復約50kmを、夜通し歩くというものです。過酷な行事でありながら、今年も200名以上の生徒が参加し、また30kmほどのショートコース希望者がおらず、全員が50kmのロングコースを歩くことになりました。
 今年は、気温は高く歩きやすい気候ではあったものの、行事直前まで降り続いた雨により、舗装されていない道がぬかるんでいて、途中歩きにくい箇所も多々ありました。そんなところでも、妙見委員を筆頭に皆で声を掛け合い、注意を促しながら進んでいました。途中の区間で歩けなくなった生徒もいたものの、最後は全員が茨木高校に歩いて帰ってくることができました。
 このように、途中歩道もない山道を歩いたり、夜中大人数で列を成したりと、ふと気が緩めば事故やトラブルにも繋がりかねない行事ではありますが、妙見委員たちの素晴らしいはたらきと、途中通る自治体の方々、警察の方々、炊き出しをしてくださったPTAの皆様、そして休憩所を提供して下さった山手台小学校、清渓小学校、東能勢小学校の方々等多くの皆様の協力により、トラブルも無く今年も無事に終えることができました。ご厚意・ご協力誠にありがとうございました。

<妙見委員長の言葉>
 妙見委員長として活動していた毎日は、言葉で言い表せないほど充実していました。お世話になる地域への挨拶に行ったり、何度も本番のルートを下見したり、約3ヶ月かけて準備をしました。その中で実感したのは、この行事は本当にたくさんの方に支えられているということです。休憩所として使わせていただいた小学校の方々や、PTAの皆様、付き添ってくださった先生方など、多くの支援をいただいたからこそ無事にこの行事を終えることができたと思います。そして、辛いときに助けてくれた実行委員のメンバー、一晩一緒に歩いた仲間にも感謝の気持ちを伝えたいです。
 これからも、この妙見夜行登山が茨高の良き伝統として受け継がれていくことを願っています。

 妙見委員長 2年5組 戸咲 さくら

<付き添い教員の言葉>
 50kmという長い距離を行くとはいえ、歩くだけならばなんとかなると思っていた私でしたが、それが甘かったと気づいたのは茨木高校を出て1時間もしない頃でした。担当の都合で私は30kmを生徒と一緒に歩いて、残りは緊急用のタクシーに乗車していましたが、50kmを歩ききることはとても私には無理だったでしょうし、もし私が高校生であったとしても同じことだったでしょう。休憩所の様子をみても、生徒達は皆私よりもよほど元気でした。「先生大丈夫?」と声をかけられる体たらくでさえありました。
 この行事においては、山の頂にて景色を楽しむ時間も無ければ、たっぷりと休憩をし、あわよくば仮眠を取るような時間もありません。このように、過酷さを極め、自らを鍛える行事というものが現在でも残っていることはなかなか無いことですし、まして200人を超える生徒がそれを望むということは素晴らしいことだと思います。交通を整理し、列を整理する妙見委員のはたらきも、とても高校生とは思えないほどで、茨高生の行動力・底力を見せつけられました。毎回行事の度、この茨木高校の生徒には驚かされるばかりです。

本校一年目 物理科教諭 義則 昇一郎

<以下、写真>
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(安威川河川敷。まだまだ出発後1時間ほど。)
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(深夜の農道。ライトの灯りからどれだけ長い列かがわかる。)
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(東能勢小学校での集合写真)
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(PTAの方々からの炊き出し。行きは豚汁、帰りはお汁粉。)
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(妙見山へ続く山道)
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(山頂。うれしいけれど、帰りが残っている。)
⑨妙見山頂 妙見_1215_7D2_9732.JPG
(山頂。妙見山の方より応援ののぼりが用意されていた。まさに多くの方々の支えあってこそと感じさせる。)
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(早朝の様子)
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(帰りの休憩はもう限界が近い。)
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(見事にゴール。長い旅でした。)