12/10(火)医療的ケア保護者懇談会 その1

 本日(10日)、本校の「医療的ケア保護者懇談会」を実施しました。

 今回の話題は、先週行われた「府支P 医療的ケアにかかる保護者部会」(2日、於:府立藤井寺支援学校)、「府支P 対府懇談会」(6日、於:大阪府庁新別館南館)についての報告を中心に意見交換を行いました。

 6日の対府懇談会については、出席していない私としては色んな方のご意見を聞きましたが、受け止めは様々です。これまでとの比較で言えば、午後からの教育庁との懇談に限って言えば、文書回答以上に口頭で説明があり、双方のやりとりができた方だったという評価があります。しかし、現時点で立場上言えないこともあって、なかなか踏み込んだ明確な回答は得られなかったという感想も聞くところです。その他、回答が冷たく聞こえてしまい、同じことを伝えるにしても、もう少し言い方を工夫して欲しかったというご意見もありました。

 さて、話を通学支援にうつします。・・・2日の医ケア保護者部会でも、他校の保護者から「通学支援の準備として何をやっておけばよいのか整理して示して欲しい」という意見がありましたが、6日の対府懇談会でも「保護者として協力できることはないか」との問いかけに、教育庁は「介護タクシーや訪問看護、事業所等のサービスをより多く利用して繋がりを持っておいて欲しい」という回答がありました。

 これを受けて、いろいろと意見交換を行い、以下のような話をしました。今日参加された皆さんは知識も豊富で、かなり複雑な話もしました。教員によっては、話についていけないでしょう・・・。

 関係する保護者の皆さんには、通学支援に関する調査が行われましたので、いつからどんな風に始まるのか気になるところだと思います。ただ、現時点では、大阪府の予算が確定したわけではありません。これから査定があり、2月議会で承認が得られてはじめて、正式に予算がついたといえるわけです。教育庁の立場ですと、この予算確定がないのに、いろいろと学校や保護者に説明するわけにはいかないし、こんなことをやっておいて欲しいとお願いすることができない・・・というのが実情です。ここはご理解いただく必要があると思います。

 今年度の試行5事例においては、教育庁が、その子どもの実情と利用している事業所の実情に合わせて、細かな調整をしながら通学支援を進めてきました。したがって、今の体制で支援学校約160人が4月当初に通学支援一斉スタートというのは無理だと考えるべきでしょう。

 当然、現在利用している事業所なり介護タクシーなりがある方が、通学支援を進めやすいのは確かです。ですから、一度も介護タクシーを使ったことのない方や、事業所のサービスを使ったことがない方は、ぜひ今のうちに利用しておき、通学支援対応ができるかどうか打診しておくのがよいでしょう。

 介護タクシーのみならず、事業所の福祉有償運送が可能なら、それも相談してみましょう。平成18年10月1日施行の改正道路運送法により、いわゆる緑ナンバー(軽自動車は黒) と白ナンバー(軽自動車は黄色)の2つに区分され、白ナンバー(法第78条第2号の登録=自家用有償旅客運送)については、福祉有償運送、過疎地有償運送、市町村運営有償運送の3つに区分されています。

*福祉有償運送については ↓

 http://www.pref.osaka.lg.jp/chiikifukushi/yuso/index.html

 ・・・とはいうものの、車輌も豊富にあるわけではないので、奪い合い?もあるかもしれません。何年かかけて、システムが整えば、介護タクシー等の需要が伸びて、今よりも利用しやすくなる可能性もあります。将来のことを考え、今は利用者の実績を積み上げていくことが大事なのだと思います。

 ついこの間までは、このような通学支援について語り合うこともなかったことを思えば、本当に大きな前進です。最初は思うようにいかないかもしれませんが、地道に準備を進めていきましょう。疑問に思うことがあれば、校長までお問い合わせくださいね。

 また、保護者から「通学支援を進めるに当たって、学校にも事業所等と連携する窓口が必要ではないか」というご意見もいただきました。おっしゃるとおりで、今年度の試行のように、教育庁が全校の子どもの対応ができるとは思えません。また、教育庁は各地域の福祉や事業所等の状況を把握できていません。学校が連携体制を整えることは必須の課題といえるでしょう。大きな宿題をいただきましたので、どのような体制がよいのか、検討していきたいと思います。

 ブログにしては長すぎる・・・反省・・・一旦ここで切ります。