【中学部3年】自立活動

枚方支援学校では、キャリア教育の視点からも教育活動に取り組んでいます。 (キャリア教育は、「職業的な自立」という視点だけではありません。小学部・中学部・高等部を通して、「社会的な自立」「社会の中で自分の役割を果たす」などの視点で取り組んでいます。)

中学部3年生の『自立活動』の授業では、2グループにわかれて取り組んでいます。コミュニケーショングループでは、年間を通して『ことばでコピー』という図形を言葉だけで相手に伝える学習を行ってきました。

 

この活動は二人組で、挨拶から始まります。お互いに「よろしくお願いします。」と伝え、背中を向けるように座ります。

伝える側は手元のカードの図形を色や形をヒントに「まずは赤色の四角を真ん中に置いてください。次に青の三角をその上に置いてください。」のように伝えていきます。

聞く側は、伝えてもらった情報を頼りに手元のホワイトボードに図形のマグネットをつけながら完成させていきます。わからない時、不安な時は「もう一度教えてください。」や、「赤の四角の上は青の三角で合っていますか?」と質問しながら作成していきます。

完成したら、答え合わせです。「せーの!」と言う掛け声とともにお互いの図形が同じかを確認すると「やったー!」という声が聞こえてきます。時には「ここ、なんというか迷ってん。」や、「途中で不安になったけどできてよかった!」ということを話す生徒もいます。

ペアを変えたり、友だちの様子を観察したりすることで、友だちの良い伝え方を取り入れてみる生徒も自然と増えてきました。

この学習を通して、①情報を相手に正確に伝える。②不安なこと、わからないことは恐れずに相手に確認する。③友だちと協力し成功体験を積む。などの力が少しずつついてきました。また、ゲーム性を持たせた取り組みを行うことで、全員が主体的に参加することができています。

この活動で学習したことを、将来の生活に生かしてもらえれば、と思います。