今年度も生徒自治会執行部を中心に組織する火群委員会によって、「火群59号」が年度末に発行され、全生徒に配付されました。火群の創刊は64年前の1960年4月なので、今日までのどこかで途切れた年度があったと推察しますが、長年にわたる火群の発刊は、本校の生徒自治会を「自治会」と称する所以の証の一つであり、今高生の誇りとして引き継がれてきたと言えるでしょう。今年度も、限られた時間の中で、努力して発行まで成し遂げられました。生徒自治会執行部と火群委員会の皆さん、お疲れさまでした。
1960年4月の新入生(13期?)に配付するために創刊した火群1号がどのような内容であったか、とても興味を持って読んでみました。生徒自治会室にあるものをお借りしたのですが、校長室の本棚にも10号ごとに製本された立派な「火群全集」が保管されていました。その内容は、近年の火群とは随分異なっていました。
今号の巻頭言にその内容について触れ、第1号に掲載されていた当時の生徒自治会長のことばを転載しました。時代が変わったとはいえ、火群創刊に携わった自治会長の「おもい」を過去の遺産として置いてしまうのではなく、レガシーとして「自治会」の呼称とともに、生徒の間で引き継がれていくものではないかと感じています。
この場をお借りして、再度、火群1創刊号に携わった生徒自治会長のことばを載せておきます。生徒の皆さんだけでなく、私たち教職員も、どのようにして生徒と向き合い、生徒にどのようなチカラを育みたいのか、教育の原点に立ち返って考える機会にしたいと思います。
「創刊の言葉」
我が今宮の学校生活を良く知り、楽しい高校生活を送ることを目的にして今ここに自治会文集を創刊することのできますことは全自治会会員の大きな喜びであると思います。この文集の名称の「火群」は字の示すように火が群がり集まるということを表しています。言い改めると私達若人が青春の血をわかせて集まっているということなのです。この「火群」は今高の校歌の一部にあるもので、文集の名称を募集した時に応募された大半がこの「火群」でありました。この文集は本校の校訓に基づいて次第に発展し、生徒相互の理解と親睦を深めていくようにと祈り、この文集により全生徒諸君が自治会活動に積極的に参加するようにと念願して創刊のことばとしたいと思います。
「編集後記」
ここに待望の自治会文集「火群」(創刊号)を出すことが出来ました。私達編集員は今二つの意味で心からこの発刊を喜んでおります。その第一はこの「火群」が生徒による、生徒の為の発刊であるという事実であります文集「火群」の編集の過程において、皆が一丸となって完成をめざし「和親協同」の精神を十分に発揮し、助け合ったという事を明記しておきます。その第二はこの「火群」が新入生諸君の今高入学を祝うべく四月に発刊され、しかもそれが創刊号であるという事であります。いうなればこの「火群」は諸君と共にあり、諸君と共に発展して行くでしょうこの「火群」は又大きな責務を担っております。即ち、今までともすれば疎遠になりがちな執行部と全校生徒との結びつきを、言い換えれば自治会活動の源動力としての役割を果たさなければならないのです。それには執行部は全自治会員に、自治会員は執行部へと、互いに意見の交換を行い、よりよい今高自治会たらしめるために、今高全体の限りなき前進の為に作られるべきなのです。最後に「火群」編集に当たり絶大なる御協力をくださいました校長先生はじめ諸先生方卒業生諸君に感謝の意を表します。