最高にカッコいいぞ~(令和6年度卒業式)

令和7年3月7日(金)に中高等学部(中3、高3)、3月14日(金)に小学部(小6)の卒業式を無事に終えることができました。卒業生のみなさん「卒業おめでとうございます。」

卒業のことを、「巣立ちの日」といいいます。
卒業式の日はその言葉に自問自答します。
学校はみなさんにとって、心地よいそして安全な「巣」となることができていましたか?
「巣」に安定するだけでなく、しっかり自分の力で栄養を取る力、体を支えたり歩くための力、手や指を使ってうまく操作する力、自分のことを外部に伝える力...様々な「羽ばたく力」をつけることができましたか? 

 校長という仕事をしていると、ほんと「良かった。」と思える瞬間があります。

映画の寅さんが、甥っ子に「人間は何のためにいきてんのかなあ」と問われ、寅さんはこう答えます。
「ほら、生まれてきてよかったなって思うことが何べんかあるじゃない、ね。そのために人間生きてんじゃねえのか」(出典)男はつらいよ 寅さんの人生語録 (PHP文庫) - 山田 洋次、朝間 義隆(編)

 そんな瞬間が卒業式には何度も見られるのです。

支援学校の卒業式は、何度も練習します。入場の仕方、椅子に座り方、挨拶や礼の仕方、卒業証書を受け取り方、わかれのことば(答辞)...本当に何度も何度も練習するのです。
卒業式の当日、卒業生は最高のパフォーマンスを見せてくれます。これは、ほんと毎年そう思います。
本番が最高なんてカッコいいと思いませんか。

入場の時に、着慣れないカッコいい衣装をつけて得意顔で入ってきます。その時恥ずかしそうですが、姿勢はしっかりと保っています。
入場してから歌の時も校長の長い挨拶の時も姿勢は保てています。在校生とはやはり違いが現れます。

卒業証書授与の時、順番が来ると舞台の袖で自分の名前が呼ばれます。
予行までも小さな声だった児童生徒が、びっくりするほど、わかりやすい声をだします。
「ハイ」もそうだし「ううーん」とエネルギーのある声もです。

演台まで近づいて、私が待っているとわかるとみんな顔を上げてくれます。小さな動きでも必ずです。

「卒業証書 ○○(名前)」と言うと、みんな私を見てくれます。

証書を手渡すと証書を掴もうと必ず意図的な手の動きが見えます。

証書を受け取ると必ず表情が緩みます。とくに、口元が緩む表情は最高です。

これは、校長だけが見れるのです。校長がほんと「良かった。」と思える瞬間です。


(本当は全員の顔を見せたいのですが、代表に了解いただいた一人の写真を挙げました。)

卒業生のみなさん、本当にありがとう。
あなたたち一人ひとりが、この社会で大きな役割(価値)を持つ存在であると確認するのが卒業式です。

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