11月21日(金曜)、午後から泉ヶ丘のビックアイを会場に、全生徒が出席して記念式典を行いました。府教育委員会のご代表として津田参事、堺市教育委員会のご代表として鳥井教育次長、堺市の古川南区長様他、多数の府立高校の学校長、福泉南中学校の村山校長らが来賓として出席してくださいました。たいへん、盛大に厳かに執り行うことができました。
また、夕方のホテル第一堺で行われた祝賀会・記念同窓会では、200名を超える卒業生・旧職員、現職員、PTAや後援会の皆さんに出席して頂きました。祝賀会係の草野先生、山本後援会長、平田紫友会長の進行により、楽しく、大いに盛りあがりました。私は今まで、多数の祝賀会に参加していますが、こんな盛大な祝賀会は記憶にありません。たいへん、いい時間となりました。
また、多数の写真を撮っていますが、このブログや堺西高のホームページで改めて後日紹介します。
学校長の式辞を掲載します。
大阪府立堺西高等学校創立30周年記念式典 校長式辞
校長 紺野昇
大阪府立堺西高等学校創立30周年並びに堺市立堺女子手芸学校から数えて100周年の節目にあたり、謹んでごあいさつを申し上げます。
本日、大阪府教育委員会、堺市教育委員会をはじめ、多数のご来賓の御臨席を賜りましたことを先ず以って厚くお礼を申し上げます。このように、晴れがましくも盛大に記念式典を挙行できますことは、私どもにとってこの上ない喜びでございます。本校を育った卒業生や、本校を支えて頂いた学校関係者はもとより、現在まで本校に関わってこられたすべての皆様とともにお祝いを致したいと存じます。
本校は、明治40年の堺市立堺女子手芸学校を創立の起点とし、創立後の約70年間は、堺市立高等女学校、続く百舌鳥高等女学校、そして戦後の堺高校として、明治・大正・昭和の時代に、堺の中心地において女子教育に大きく貢献し、市民から愛されてまいりました。創立時、堺の商家の娘さんの通う学校という高い評価のもと、女子手芸学校では裁縫や刺繍に加えて国語・算術・体育などの幅広い教養を教えていました。特に、躾を厳しくという当時の教育の姿勢は、現在の本校にも通じるものがあります。
戦後の学制改革では、本校と関わりの深い府立泉陽高等学校、府立三国ケ丘高等学校と統合された時代もありましたが、校名を堺市立堺高等学校とした後、泉北ニュータウン計画に伴い、泉北での後期中等教育の充実のために現在の桃山台の地に移転し、男女共学となって昭和54年に大阪府に移管されました。そして、本日、府立堺西高等学校として30年の節目を迎えることができました。
かつて地元堺の人から「市女」あるいは「市高」という愛称を受けたと同様、現在では泉北の地に根づき、「西高」という愛称をいただきながら、地域に信頼され、支えられる学校として確固たる地位を築くことができました。各時代の多様な要請に応えながら、この間、府立堺西高校として1万3千人、堺女子手芸学校からではのべ約3万人の卒業生を社会に送り出してまいりました。
現在、本校は「創造の精神」「思索の精神」「自主自律の精神」「心身一体の精神」の4つの精神の育成を本校の教育目標としています。特に、「自主自律の精神」を重点目標として、生徒会活動や部活動の活性化に努めてまいりました。その結果、本校の生徒は持てる力を十分に発揮し、西高祭での生徒の活躍は目に見張るものがあります。また、部活動の活発さは本校の一つの誇りであり、これまでにすばらしい実績を上げてまいりました。多くの生徒が部活動に参加し、陸上部や水泳部・バレーボール部など多数の運動部が、これまでに全国大会や近畿大会への出場を経験しています。また、生徒の自主活動を支援するためのPTAや後援会の活動も、たいへん活発です。本年、後援会はNPO法人「堺西青少年地域育成会」として独立し、全面的に堺西高校を支援する体制を整えて頂きました。これらのご支援のもと、西高生は、たくましく、立派に育っています。本校で十分に成長した生徒は、卒業した後には、21世紀の社会を担う有能な人材であるにちがいありません。今後も全教職員と生徒がすばらしい伝統を受け継ぎ、4つの精神に示されるすばらしい教育方針に沿って歴史を積み重ねてまいりたいと存じます。
平成11年から生徒数に減少にともなう府立高校の再編整備計画が進められてまいりました。この間、多くの全日制普通科が改編され、減少する中で、本校は泉北地域にある4校の府立高校で唯一の全日制普通科として、この30年間、泉北での普通教育の役割を十分に担うことができたと自負している次第です。今、改めて100年の歴史を振り返り、本校の伝統をここに集う生徒諸君とともにおおいに誇り、さらに本校がここに掲示しました校章のように大きく飛躍し、発展することを念じてやみません。
私は、卒業式に「卒業する皆さんは、一人ひとりがかけがえのない存在であること。社会にはなくてはならない存在であることを自覚して生きてください。」とお話しています。本日、府立高校として30年の節目において「本校は社会には、なくてはならない学校である」ということを宣言し、生徒とともに31年目の新しい一歩を踏み出したいと思います。
ご出席の皆様方の、今後とも変わらぬご指導、ご支援をお願いいたします。
平成20年11月21日
大阪府立堺西高等学校 学校長 紺野昇