昨日は始業式と入学式でした。
生徒のみなさんや1年生の保護者の方々に、今年の本校の合言葉「ブレークスルー! 堺西」をキーワードに話をさせていただきました。
ブレークスルーというのは、「教育的意味においては、自分の限界を超えること(内田樹『街場の教育論』)」です。自分で自分の限界を決めて「私にはできない」と逡巡している生徒たちを後押しして成功体験を重ね、自信をつけてもらいたい。そんな願いを結ばせる合言葉にしました。
私も含め多くの新転任の先生方ともども、主役の生徒たちが表舞台で輝くよう、教職員は脇を固めていきたいと存じます。
そのほか、始業式の式辞で伝えたことの大意は以下のとおりです。「やさしさときびしさ」をテーマに指導方針について話しました。 ……生徒諸君は、やさしい先生ときびしい先生のどちらが好きでしょうか? そりゃあ、やさしい先生でしょうね。でも、ほんとうは、この質問の仕方が間違っています。やさしい先生はきびしいのです。 「やさし」という形容詞は、「やせる」という動詞から生まれました。ダイエットして痩せるの、あの「やせる」です。「やせる思いをする」という言葉は今でも時々耳にします。人間関係のなかで、自分のことより他者のことを優先して考えて、なかなか太れない人、そんな人の様子を「やさし」という言葉は表しました。 奈良時代にできた万葉集には「世の中を憂しとやさしと思へども飛び立ちかねつ鳥にしあらねば」という歌が残されています。つらく苦しく身のやせ細る思いのする世の中だけれど、鳥ではないから飛び立っていくことはできない、という意味の歌です。 やさしい人は自分にきびしい人です。甘い人ではありません。「あまさ」を持っている人はどこかに「きつさ」も備えています。「やさしさ」と「あまさ」、「きびしさ」と「きつさ」をはっきり見分けてもらいたいと思います。 「やさしさ」と「きつさ」を分けるものは、皆さんにたいする熱い愛情と期待があるかないかだと思います。皆さんをブレークスルーさせたい期待のもとでの「きびしさ」はしっかり受け止めて応えてもらいたいと思います。…… 午後からは入学式。華やいだ面持ちのもと厳粛な式ができました。 入学式の式辞は、公式Webページに近々upする予定です。 入学宣誓を受けているところです。 今朝から、2・3年生の授業が始まり、1年生はいまオリエンテーション中です。すばらしいスタートとなりますように。 堺西高校 校長