ビッグアイに全校生徒が集まって人権学習会を行いました。
講師に、世界的なジャグリングパフォーマーである「ちゃんへん」さん
をお招きして、在日コリアンの歴史、ご自身の生い立ち、ジャグリングの
パフォーマンス、そして、彼の思いをラップで歌ってもらいました。
ちゃんへんさんは、在日コリアンの町京都府宇治市にある通称ウトロ
地区で生まれ育ちました。彼は母の勧めで朝鮮人学校ではなく日本
の学校に通うことになりますが、そこで壮絶な「いじめ」を受けます。
暴力に加えて口を利かない、仲間外れにする等で、その頃はずっと自殺
を考えていた時期もあった、との言葉に大勢で少数(マイノリティー)を
いじめる事の罪深さや正義感のかけらもない加害者の悲しい心に怒り
と悲しみを覚えました。
しかし、ちゃんへんさんは中学2年生の時にジャグリングと出会い一生懸命
練習することで自信と強さを身に着けます。また、ジャグラーとしてさらに
大きく飛躍するために渡米を決意しますが、パスポートを取得時に韓国籍
を選ぶときの母・祖父母を交えた葛藤、ちゃんへんさんの意志を後押しして
くれたおじいさんの決断、祖国が分断されたことの思いを家族間のやりとり
からほんの少しですが察することができました。敗戦国日本も一歩間違え
れば同じ境遇に陥っていたかもしれません。
ちゃんへんさんは、飾らない言葉でとても熱く語り、全力でパフォーマンスを
行い心の叫びをラップで歌ってくれました。
いわれのない差別(国籍・性別・障がい・部落etc)は勿論、強い者・大勢の者
が弱い者・少数者(個人)を暴力や精神的に追い詰めるいじめは絶対にしては
いけない。もし、見たり、聞いたり、居合わせたら正義感をもってそれを阻止
する勇気をもって欲しい。そして周りの大人に伝えて欲しい。
でも、今回のちゃんへんさん講演では、何か一つ自信につながる得意な分野
をもつことで人は強くなれる!! 体験に基づくこのメッセージは生徒たちに
確実に伝わったのではないでしょうか。
ちゃんへんさん、 感動一杯の時間をありがとうございました!!