春の訪れを感じさせる暖かな日差しのもと、
3学期の終業式を行いました。
校内の枝垂れ桜が順に咲き出しています。
従来であれば、体育館で実施するところですが、密を避けるために放送でおこないました。
新型コロナウイルスが感染拡大する中、1日の休業もなくここまで来れたことは、
本当に良かったと思います。
以下は、終業式のあいさつです。
振り返れば、今年度は新型コロナウイルス感染症に振り回された1年でした。
世界的規模での感染拡大は世の中に甚大なる影響を及ぼし、私たちの生活や行動に大きな制限がもたらされました。
皆さんにとっても、たった一回きりの高校生活にも「密を避ける」
「消毒をする」「接触をしない範囲で」といった多くの条件が課せられました。
「体育祭」「文化祭」は、従来の全校生徒によるものから学年ごとの体育大会、文化部中心の文化発表会という形に縮小。
74期生の修学旅行が日帰り旅行に変更。
さらに、部活動の公式戦や発表会はことごとく中止
この1年間に感じた悔しさは、計り知れません。
しかし、そんな中においても、皆さんは、精一杯、力を発揮してくれました。
ダンス部の全国大会、テニス部、水泳部の近畿大会、吹奏楽部の近畿芸文祭、
さらに、軽音楽部の活躍は、新聞でも取り上げられました。
全てのクラブを紹介するには、時間が足りませんが、皆さんの活躍に、
私自身も大きな元気をもらいました。
一刻も早く、以前のような、高校生活が戻ることを心から祈るばかりです。
しかし、緊急事態の中においても、高校生の本文である。学習を続けていかなくてはなりません。
その意味では、この1年をしっかりと振り返り、来年度の目標を立ててください。
それぞれの学年ごとに、高校生活の送り方は大きく変わってきます。
したがって、4月に、次の1年への決意を新たにすることはとても大きな意味があると思います。
さて、皆さんは陸上の三段跳びという種目を知っていますか?
走り幅跳びのように助走を行い、踏み切った後「ホップ・ステップ・ジャンプ」の3歩でどれだけ遠くまで跳べるかという種目です。
私は、高校生活の3年間と似ているような気がします。
たとえば、1年生はホップ、高校生活に向けた踏切板をしっかりと蹴り、いかに良いスタートを切るかがポイントです。
75期生の皆さんは、この1年間振り返ってどうでしたか?
順調な人もそうでない人もいると思います。
順調な人は、来年度は一層充実した高校生活を送って下さい。
また、そうでなかった人も、今からなら十分間に合います。
節目である、新しい学年で、少しペースアップをしてください。
75期生にとって、次の2年生は三段跳びで言えば、もっとも難しい
「ステップ」です。
1歩目の「ホップ」と3歩目の「ジャンプ」は力いっぱい跳べば良いだけですが、
2歩目の「ステップ」は、そのあとの「ジャンプ」に繋がるような跳び方でなければなりません。
高校生活に例えると、進路に向けて本格的にチャレンジする、
次の年をしっかりとイメージし、自らの「方向性」を定め、力を蓄えるのが、2年生に求められることです。
「2歩目を制する者が三段跳びを制す」と言われるほど、2歩目の「ステップ」は大切な技術です。
その意味で、次の1年間は、本当に大きな意味を持つと思います。
そして74期生の皆さん、いよいよ最終学年です。
三段跳びに例えれば、いよいよ最後の「ジャンプ」です。
ジャンプのポイントは、蓄えたスピードを最大限に活かし、できるだけ遠くへ跳ぶこと、つまり、全力で踏み切ることです。
進路選択も同じです。「楽だから」とか、「早く決めたいから」といった、
消極的な選択をするのではなく、
ぜひ、自らが決めた第1希望の進路実現に向け、粘り強くチャレンジをしてください。
また、学年全体が、進路選択に対して前向きになり、
全体がプラスの方向に引っ張り合うような雰囲気づくりも、とても大切なことであると思います。
それでは、短い春休みですが、引き続き、感染防止対策を心がけるとともに、
規則正しく、有意義な日々を送ってください。
新年度、皆さんが元気な姿で登校してくることを楽しみにしています。